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【理念経営2.0:リーダーの「使命感」(その1)】

 リーダーの「使命感」(その1)使命感とは 「使命感」とは、「全員一丸」となって重要課題に取り組み、効果的かつ効率的に成果を出していくんだ」という、 自分の仕事に対する強い「思い入れ」 のことです。  この「思い入れ」の強さが「 経営サイクルを回すための原動力 」になります。一般に「思い入れ」が強いほど「意識レベル」が高いといった表現をします。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「経営サイクル」について】

 「経営サイクル」について  現役時代に種々の職場を担当する中で、どうしたら組織としての成果をより効果的に出すことができるのか、長年考え続け試行錯誤の結果得られたものがこの「経営サイクル」です。  組織を担うリーダーにとって、激変する環境変化に対応していくための必須の武器でありツールとなるものです。  基本構造としては「2重の円」より成ります。内側の円は、 リーダーの持つべき 「 使命感 」です。外側の円は、 リーダーが成すべき行動 であり、「 6つのステップ 」に分かれています。  以下、「使命感」と「6つのステップ」について順に説明します。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「打てば響く組織」の要件】

 「打てば響く組織」の要件 「打てば響く組織」とは、 「鐘を討てば響く」 ように、 「施策を討てば即座に成果を出せる組織」 のことです。 その要件には、以下の3つの要素があります。 ❶ 経営理念 が浸透しており、判断・行動の基準となっている                    ❷一人ひとりが 働きがい を持ち、光り輝いている                                     ❸ 新たな提案 (ミッション)の共有化 上記3点の方向性において整合性がある、つまり ベクトルの方向が一致 していることが、「打てば響く組織」の要件となります。 その場合、❶と❷がすでに方向性が合致している状態にあれば、 その方向性が合致している新たな提案 をすれば、 全員で即共有化 できることになります。                言うは易しですが、もちろんそう簡単にできることではありません。これを達成するためにあるのが 「経営サイクル」 です。  次にこの経営サイクルについて説明します。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/

【理念経営2.0:日本の勝ち組企業の要件(その3‐❺)秘策:現場力と成長エンジンの融合】

 【秘策:現場力と成長エンジンの融合】 「現場力」は、高度成長時代までは「日本のお家芸」とまで言われていました。しかし現在のような低成長時代では、「現場力」が価値を創造するにも限度があるでしょう。  そこで、秘策としてこの「現場力」と前述の「成長エンジン」とを融合させることが望まれます。具体的には、現場の日々の改善業務、つまり「問題解決のための仕事の進め方」の中に、「知識創造サイクル」を組み込むことです。 「知識創造サイクル」については、拙著『理念経営入門・第3巻』第3章をご参照ください。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:日本の勝ち組企業の要件(その3‐❹)現場力】

 【現場力】   「組織の現場」とは、価値を創造するために実際に活動をしている「場」のことです。  「現場力」とは、技術・生産・営業といった、それぞれの「 現場で価値を生み出す力 」のことです。QCD(品質・コスト・納期またはスピード)の「 飽くことなき改善力 」がベースとなります。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:日本の勝ち組企業の要件(その3‐❸)イノベーション力】

 【イノベーション力】   新規結合を起こして新たな価値を創造し、収益を獲得する力のことです。  「マーケティング力」とこの「イノベーション力」を合わせて、「成長エンジン」と呼ばれることがあります。組織が成長するための「原動力」として不可欠な力です。バブルがはじけて低成長時代に入っている状況下では、必須の力と言えるでしょう。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:日本の勝ち組企業の要件(その3‐❷)マーケティング力】

 【マーケティング力】   顧客や市場に対して、新たな「顧客価値」を発見・創出し、提供する力のことです。  詳しくは、拙著『理念経営入門・第2巻』第3章をご参照ください。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:日本の勝ち組企業の要件(その3‐❶)経営変革力】

 【経営変革力】  「経営変革力」には以下の「2つの力」が求められます。 ①全社のベクトルを合わせ、 個の総和を大きく超える価値 を創出する力                   ②「危機」を「機会」と捉え、 「経営モデル」を進化させつづける 変化適応力。  2項目ともに、「経営トップ」や「経営担当グループ」に権限が集中するほど効果は大きくなるでしょう。環境変化が激しく先の見通しがつかない時代においては必須の力と言えるでしょう。  注意点があります。「経営トップ」がカリスマ性のある強力なリーダーシップを発揮する場合は幹部リーダーが頼ってしまい、力量が成長しないことが考えられます。こういった場合は「経営トップ」が交代する時には経営危機に陥る可能性が高いと言われています。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:打てば響く組織(その3)日本の勝ち組企業・4つの要件】

 【日本の勝ち組企業・4つの要件】  日本の勝ち組企業100社(1990年~2010年)を分析して得られた「4つの要件」があります。(『パーパス経営』名和高司・東洋経済)                      以下の4つです。 ❶経営変革力、❷マーケティング力、❸イノベーション力、❹現場力。  以下順にポイントを説明したいと思います。御社の弱点・課題の抽出に役立つことと思います。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:打てば響く組織(その2)失われた30年の原因】

 【失われた30年の原因】  原因は種々あるでしょうけれども、1つはっきりしていることがあります。  バブルがはじけて以降、世界を取り巻く環境は大きく変わり、また顧客ニーズも随分多様化しています。それにも関わらず多くの企業は、相変わらず高度成長時代の延長上の考え方(パラダイム)や経営のやり方(「経営モデル」や「経営システム」をしているのではないか、ということです。 さらに詳しくは、『失敗の本質』野中郁次郎他(中公文庫)をご参照ください。是非お勧めしたい書籍です。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:打てば響く組織(その1)定義】

 「打てば響く組織」(その1)定義】 私は以下のように定義しています。 「新たなアイデアや施策」を 打てば 、スピーディーにしかも確実に成果を出す( 響く )ことができる 組織 」。言い換えますと、「 鐘を打てば響く 」ように、「 施策を打てば即座に成果を出せる組織 」のことです。  言葉で言うのは易しですが、結構重たい課題であることは私も理解しています。とくにバブルがはじけて以降、日本企業は過去30年以上にわたり、生産性は横ばいです。先進国中でも最下位に甘んじている状況であることは皆さんよくご存じの通りです。  その原因を次回では考えます。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:7つのステップ(その2-❼)最後に、得られた「解釈」が「目的」に合致していることを確認する】

 【理念経営2.0:7つのステップ(その2-❼)最後に、得られた「解釈」が「目的」に合致していることを確認する】  得られた解釈とは、(その2‐❺~2-❻)に該当します。  プロジェクトの目的は「慢性的品質不良の撲滅」です。「真の原因」が分かましたので、必要な対策を討つことで目的が達成できることになります。  以上、「現場観察7つのステップ」でした。  「現場観察7つのステップ」についてさらに深く学びたい場合は、『知覚力を磨く」神田房枝(ダイヤモンド社)をご参照ください。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:7つのステップ(その2-❻)「虫の目」で各「構成要素」の周辺を観察し、「もれ」がないかを確認する】

 【理念経営2.0:7つのステップ(その2-❻)「虫の目」で各「構成要素」の周辺を観察し、「もれ」がないかを確認する】  前述の「盲点」について重点的に観察しました。結論として、物流途上にある「保管倉庫」での「先入れ先出し」が不徹底であること、また空調設備の不具合により湿度が高いために、「材料A」表面が酸化していたことが「真の原因」でした。(少し補足しますと、「材料A」はアルミニウムでした。アルミニウムの酸化皮膜は基本的には透明ですので目視検査では分かりません。酸化被膜があると、溶接加工では不良が発生しやすくなるということです) 「真の原因」が分かりましたので、後は再発防止策を討つことになります。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:7つのステップ(その2-❺)「鳥の目」で現場全体を眺めながら「解釈(意味づけ)」をする】

 【(その2-❺)「鳥の目」で現場全体を眺めながら「解釈(意味づけ)」をする】 「第1工程」、「第2工程」、さらには「仕入れ先」も含めて「全体」を鳥の目で眺めました。すると「仕入れ先」出荷後から「入荷」までの「材料A」の物流についての情報が全く欠落していることに気づきました。「盲点」があったことになります。  やはり、「神は細部に宿る」、「イノベーションは辺境で生まれる」といったことでしょうか。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:7つのステップ(その2-❹)他の「構成要素」を「虫の目」で詳細に観察する】のステップ

 【(その2-❹)他の「構成要素」を「虫の目」で詳細に観察する】  他の工程の「第1工程」について、前述の観点や手法を活用して詳細に観察・調査します。 この事例では、「第3工程」は関係ないので対象外とします。  前項の❸にて、不良の直接原因は「材料A」であることが分かっていますので、仕入れ先での出荷時の「検査データ」と受け入れ時の「検査データ」とを比較照合しました。さらには仕入れ先を訪問し、現場観察・調査をしましたが、結果的には特に異常は見つかりませんでした。このままでは、また迷宮入りです。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:7つのステップ(その2-❸)中心の「構成要素」を選択し、「虫の目」で詳細に観察する】

 【(その2-❸)中心の「構成要素」を選択し、「虫の目」で詳細に観察する】  中心の「構成要素」として第2工程を選択します。各工程を詳細に観察する場合には、以下の4つの視点が有効です。 1:何を使って(設備・部材)                                       2:誰が                                                          3:どのように                                         4:どれくらい  この慢性不良に対し、「5回のなぜ?」を活用することで、「何を使って」に問題があることが確認できました。さらには、数多くある部品と材料の中で、「材料A」が不良の直接的な原因であることが改めて確認できました。「真の原因」について相変わらず確認できていません。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:7つのステップ(その2-❷)「鳥の目」で現場全体を眺めながら、構成要素の状況を把握する】

 【「鳥の目」で現場全体を眺めながら、構成要素の状況を把握する】  鳥のように、現場「全体」が見える視座から鳥瞰することで、「全体」や「構成要素」がどうなっているのか、その状況を把握します。 「ものづくりの現場」で言えば、全体の「ものの流れ」や「レイアウト」、そして個々の「行程・設備」などを把握します。  現場は「3つの工程」で構成されているとします。  第1工程は「材料・部品の準備」、第2工程は「加工」、第3工程は「検査」とします。「全体」を眺めることで、「第一工程」と「第2工程」の間に、未加工の「材料・部品」が溜まっていることが分かりました。第2工程で何か異常があるということです。  第2工程では、「慢性的な品質不良」がしばしば発生し、大きな問題になっているようです。  第3工程では、加工品が流れてこないので待っている状況です。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:7つのステップ(その2-❶)プロジェクトの「目的」を確認する】

 【(その2-❶)プロジェクトの「目的」を確認する】  まずは所定の目的を持つプロジェクトを組織します。その「目的」に沿った方向で現場(現地・現物・現実)の観察をすることになります。  ここでの目的(目標)は、「慢性的品質不良の撲滅」とします。「慢性的品質不良」とは、不良発生の「真の原因」が分からず、改善が進まない不良のことです。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「現場観察」7つのステップ(その1)観察の基本的考え方】

 【「現場観察」7つのステップ:観察の基本的考え方】 「現場観察」7つのステップのベースにある考え方について、シンプルに説明します。  それは「『全体性(ホリスティック)』を重視する」ということです。簡単に説明しますと、「全体の持つ『印象や意味』は部分(構成要素)の総和を超える」ということです。  言い方を変えれば、機械論的な考え方の場合は「1+1=2」となりますが、「全体性」を重視する場合は、「1+1=2以上」となるということです。 「現場観察」7つのステップについて、「ものづくりの現場」を事例にして、7つのステップについて以下順にポイントを説明します。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「5ゲン7カン」ループのプロセス(その4)判断・決定・実行】

 「5ゲン7カン」ループの「思考」についてです。 「思考」の結果に基づき、「判断・決断」します。そしてアイデアを実行することになります。  今回は短いですが、以上です。これで「5ゲン7カン」ループのプロセスの基本的な説明を一通り終えたことになります。  次回は、「5ゲン7カン」ループの中でも、アウトプットの質を大きく作用するのが「観察」です。「現場観察7つのステップ」にてさらに補足説明したいと思います。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「5ゲン7カン」ループのプロセス(その3)思考】

「5ゲン7カン」ループの「思考」についてです。  思考とは、問題解決や意思決定といった一定のタスクを目的として、種々考えを巡らすことです。 「思考の要素」として、まず「原理・原則」があります。「左脳思考」「論理思考」の核となるものです。  さらに「直感・共感・内観(内省のことです)」があります。「妄想・想像」といった「感性的な考え方」「右脳思考」の核となるものです。  目的により、この「左脳思考」と「右脳思考」のバランスを調整することができます。この点が「5ゲン7カンループ」のメリットの1つと考えています。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「5ゲン7カン」ループのプロセス(その2-3)視野】

 観察する際の基本的なポイント:「視野」   観察の「対象範囲」です。「時間」「空間」の2つがあります。                     時間には、「現在」を中心に「過去」「未来」があります。「未来」では、「短期計画」「中長期計画」があります。 「空間」には、「私」や「会社組織」、それらを取り巻く「隣接環境」(地域社会・業界など)、さらには「グローバル環境」(国内外・地球・宇宙など)があります。  プロジェクトの「目的」に沿った適切な「視野」、「時間と空間の組み合わせ」を設定することは、現在のような環境変化が厳しい時代には、悩ましいことではありますが、知恵の出しどころである極めて重要なポイントであると考えています。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「5ゲン7カン」ループのプロセス(その2-2)視座】

  観察する際の基本的なポイント:「視座」  「立ち位置」のことです。  対象全体を俯瞰する「鳥の目」(鳥瞰・ちょうかん)、細部を観る「虫の目」(仰観・ぎょうかん)の2つが基本となります。「仰観」は、「7カン」の「ごろ合わせ」のための私の造語です。小さな虫でしたら「仰ぎ見る」こともあるのではないかと考えました。  ビジネス関連で現場を観察する場合は、違った視座が考えられます。                      例えば、工場を見学する場合には、「お客」「一般市民」「現場で働いている人」「経営担当者」といった具合です。私の経験ですと、漫然と観察する場合と比較して、状況により「視座」を適切に選択して観察する方が、より新鮮な「気づき」が得られることが多いようです。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「5ゲン7カン」ループのプロセス(その2-1)視点】

 観察する際の基本的なポイント:「視点」  視点とは「切り口」のことです。「何に絞って注力するか」ということです。一般に多くの「切り口」がありますが、「目的」に沿った適切な「切り口」を設定することがポイントです。  状況によっては、一切の先入観を持たないで「白紙」の状態で観ることが必要な場合もあります。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「5ゲン7カン」ループのプロセス(その2)観察】

プロセスの2番目は「観察」です。                                              観察とは、対象となるものをそのままの状態で見ることです。この観察の核となる認知機能に「知覚」機能があります。   「知覚」機能は、「視覚(他の感覚も含む)が捉えた ありのままの事実 」に「表面にある意識や潜在意識にある 既存の知識 」が結びつくことにより、 「解釈」(意味づけ) することができる、と言われています。 この「知覚」についてより学びを深めたい方には『知覚力を磨く』神田房枝(ダイヤモンド社)が参考になるかと思います。 観察する際の基本的なポイントは、「視点」「視座」「視野」の3つです。以下、順に説明します。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「5ゲン7カン」ループのプロセス(その1)現場】

 「現場」とは、「実際に作業(仕事)をしている場所」のことです。 「生産」に限らず、「企画・研究開発」「設計・製造」「マーケティング・営業」など、組織として「付加価値を生んでいる全ての場所」を意味します。  まずは「現場」へアプローチします。「現場の要素」として、「現地」「現物」「現象(現実)」の3つがあります。 「問題発見」や「課題解決」のためには、関連する「現地」に行き、「現物」を見て、「現象」や「現実」に注力することが基本となります。いわゆる「現地・現物主義」です。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「5ゲン7カン」ループ(その3)「7カン」の意味】

 「5ゲン7カン」ループの「流れ」を下記します。 「現場」「観察」「思考」「判断・決定・実行」となります。各プロセスについては後ほど説明します。 「7カン」の意味を説明します。(個々の言葉の説明については、拙著『理念経営入門・第2巻』第2章をご参照ください) ○「観察」:「視座」→「鳥 瞰 」(チョウ カン )・「仰 観 」(ギョウ カン )、「視野」→「時 間 」(ジ カン )・「空 間 」(クウ カン )  ○「思考」:「直 感 」(チョッ カン )・「共 感 」(キョウ カン )・「内 観 」(ナイ カン )  <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/                                  

【理念経営2.0:「5ゲン7カン」ループ(その2)「5ゲン」の意味】

  トヨタグループには「5ゲン主義」という考え方があります。主に「現場改善」のための考え方のことです。「5ゲン」の由来は、「現地・現物・現実」の3つの「現」(ゲン)と「原理・原則」の2つの「原」(ゲン)を合わせて「5つのゲン」つまり「5ゲン」になるということです。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「5ゲン7カン」ループ(その1)その機能について】

 「5ゲン7カン」ループとは、「潜在的ニーズ解決による変革」を促すための、創造的・感性的な思考方法であり、現実の「課題」解決のための優れたツールの1つです。  高付加価値商品/サービスの開発、プロセス/しくみの変革、新ビジネスモデルの構築などに有効です。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「商品価値」飛躍方法(その3‐1)意味(目的)を変える❶】

  意味(目的)を変える❶】対象製品の意味を変えることで新商品を開発する。 【主な方法】                                          ❶ 意味のイノベーション :対象商品の意味(目的)を独創的なものに変えることで新商品を開発する。                                      ※意味のイノベーションについて、詳しくは『突破するデザイン』ロベルト・ベルガンティ(日経BP社)をご参照ください。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「商品価値」飛躍方法(その2‐3)「商品」を変える❸】

 「商品」を変える❸】「意味(目的)」は変えずそのままで、「商品」とその場合の「顧客体験」を変えます。もちろん状況により「具現化の方法」も変えます。 【主な方法】                                          ❸ 本質移転法 :他業界で人気のある商品を調査し、その人気の真の原因(本質)を明らかにして、商品開発に応用する。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「商品価値」飛躍方法(その2‐2)「商品」を変える❷】

  「商品」を変える❷】「意味(目的)」は変えずそのままで、「商品」とその場合の「顧客体験」を変えます。もちろん状況により「具現化の方法」も変えます。 【主な方法】                                          ❷ 引き算法 :対象商品から、機能・部品などを引き算することで新たな商品にする。「床屋-洗髪=QBハウス) <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「商品価値」飛躍方法(その2‐1)「商品」を変える❶】

 「商品」を変える❶】「意味(目的)」は変えずそのままで、「商品」とその場合の「顧客体験」を変えます。もちろん状況により「具現化の方法」も変えます。 【主な方法】                                          ❶ 異質結合法 :対象商品に、異質のものを加えることで新たな商品にする。(自動車+燃料電池=燃料電池車) <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「商品価値」飛躍方法(その1)「具現化方法」を変える】

  「商品価値」飛躍方法: 「具現化方法」変える 商品は変えず、「具現化の方法」、つまり「商品」の作り方、生産方法のみが対象となります。 【主な方法】                                          ❶ コア技術変革法 :従来のコア技術を変革することで、商品の具現化方法を変える。        (例:IT管理による回転寿司) <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:価値創造(その4)アイデアの組替・飛躍(ステップ❺)】

「アイデアの組替・飛躍」(ステップ❺)  創出されたアイデアをそのままに留めず、 「アイデアの要素」を分解・組替することにより、「独創性」「優位性」で優れたアイデアに飛躍させる ことが肝要です。 「独創性」や「優位性」のあるアイデア(新商品・サービスなど)を創出する方法については、一般に多くのものが紹介されています。  ここではそれらを踏まえつつ、以下の「3つの観点」で「アイデア組替・飛躍」の方法として体系化・整理することにしました。 ❶「対象アイデア」の「具現化方法」を変える                                       ❷「対象アイデアそのもの」を変える                                    ❸「対象アイデア」の「意味(目的)」を変える                        ※「対象アイデア」には、商品・サービス・システム・事業など、広範囲のものを含みます。  上述の「3つの観点」について、以下順に説明します。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:価値創造(その3)発想(アイデア)(ステップ❹)】

  「発想(アイデア)」(ステップ❹)                         現場で直観ベーで迫った「本質的なことがら」、つまり「暗黙知」を 「知覚プロセス」 により「形式知」に変換します。 「知覚プロセス」 は以下の「3つのステップ」から成ります。 ❶ 感知 :「ありのまま」を心に感じて知ること。                          ❷ 解釈 :感知した「暗黙知」を、絵などに落とし込みながら「考え」としてまとめる。     ❸ 意味づけ :まとめ上げた「考え」に意味(価値)を見出す。  以上のステップにより、「暗黙知」を「形式知」に変換することができます。詳しくは、 『直観と論理をつなぐ思考法』佐宗邦威(ダイヤモンド社)をご覧ください。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:価値創造(その2)現場の観察・本質の探究(ステップ❸)】

 「現場の観察・本質の探究」(ステップ❸)                     ~現場を観察し、 直観ベースで 「本質」を探究する~ 「本質」を辞書で調べると、「そのものとして欠くことができない、最も大事な根本の性質・要素」とあります。シンプルに表現すれば「 ものごとの核心部分」 のことでしょう。この「本質」に迫るには、以下のアプローチが必要と思われます。 ものごとの「本質」に迫る方法                                     ❶正しいとまでは言えなくても、 「類似」 した「ことがら」を種々追求する。                        ❷その中で、これはどう考えても「類似している」とは思えない、 「差異」 のある部分を捨てていく。                                       ❸以上の 「類似性」と「差異性」の視点を繰り返す ことにより 「こうとしか言いようがない」 という、ものごとの核心部分である「本質」に迫ることができる。   このアプローチでは、「論理」ではなく 「直観ベースの思考」 が中心となります。以上の       アプローチについて、さらに詳しくは『直観の経営』野中郁次郎他(KADOKAWA)をご覧ください。   <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/                        

【理念経営2.0:価値創造(その1)「価値創造サイクル」】

 新たなアイデア(価値)を創出するためのツール「価値創造サイクル」の紹介をします。私のオリジナルではあります。(サイクルの図など、詳しくは拙著『理念経営入門・第5巻』第2章をご参照ください)  ツールのベースになっているのは『アイデア発想法』川喜多二郎(中公新書)で紹介されている「研究と言う名の仕事」です。  「価値創造サイクル」は、上述の「研究と言う名の仕事」を私なりに見える化したものであり、以下の「8つのステップ:価値創造の流れ」から成ります。 ❶課題の設定 ❷情報の検索・収集:妄想・想像しながら、課題に関係がありそうな情報を探索・収集する ❸現場の観察・本質の探究:現場を探索し直観ベースで本質を探索する ❹発想(アイデア):暗黙知を形式知に変換する ❺アイデアの組替・飛躍:単なるアイデアに留めず、異質結合などにより独創性・優位性を飛躍させる ➏テスト計画の立案:アイデアが適切か、検証のためのテスト計画を立案する ❼テスト計画の実施・まとめ:テスト計画を実施し結果をまとめる ❽アイデアの検証:得られた知見に基づきアイデアが適切か判断する   かなり実効性の高いツールであると思います。是非身につけてください。  そのためにも、 ステップ❸~❺は、本サイクルの核となる重要な部分 ですので、順にポイントを説明します。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/      

【理念経営2.0:「新規事業」創造とリーダーの役割(その7)トヨタの強さの秘密】

  一般的には、トヨタの強さの秘密は「かんばん」や「ジャストインタイム」などで有名な「トヨタ生産方式(TPS)」にある、と言われることが多いです。  しかし実はもう1つその秘密があります。あまり広くは知られていませんが 「チーフエンジニア(CE)制度」 と呼ばれるものです。古くは 「主査制度」 と言われていました。    詳しくは、『トヨタのチーフエンジニアの仕事』(北川尚人著・講談社α新書)をご覧ください。  ここまでに説明しました「新規事業創造の流れ」で、「基本構想」段階から「研究開発」「製造・出荷」までを 一気通貫で担い、プロジェクトの結果の全てに対して責任を持ちます 。「製品機能・品質」はもちろん「売り上げ」「利益」「シェア」など全てが対象となります。  この立場に置かれた人にはかなりの「仕事能(技術)」や「人間力(精神)」が要求されます。そんなスーパーマンのような人はわが社にはいないと言われる方も多いでしょう。  しかし、 目標をメンバーで共有化し、適切に役割分担しつつも、必要時にはメンバーで助け合うことを前提とすれば、それほど難易度の高いことではないと 私は考えています。(もちろん、全ての結果に対してメンバーで責任を負います)  難易度の高いプロジェクトの場合は別として、中小企業でも工夫すれば、CE制度導入は、十分可能であると思っています。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「新規事業」創造とリーダーの役割(その6)4タイプのリーダーの役割分担】

  ここまで、4タイプのリーダー、「クリエーター」「イノベーター」「ビジネスリーダー」「マネジメントリーダー」について、個別に独立したキャラクターとして説明してきました。 「新規事業創造」の流れの中で、プロフェッショナルである各リーダーは、使命や役割を分担し、それぞれがプロフェッショナルとして自分の強みを発揮し、他のリーダーと連携しながら自分の責任を果たす、というのが基本かと思います。  現実の姿としては、それら4タイプの「役割分担」の在り方は種々あるかと思います。例えば、新規事業を一人で立ち上げ、マネジメントリーダー(経営トップ)になる場合もあるでしょう。起業家(アントレプレナー)として成功する場合が該当します。  あるいは、立ち上げ当初から複数のリーダーが、お互いの強みを発揮しながら連携して新規事業を立ち上げ構築で成功する場合もあるでしょう。  また、既存企業が新規事業を立ち上げる場合も、4タイプの「役割分担」の在り方は異なったものとなるでしょう。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「新規事業」創造とリーダーの役割(その5)マネジメントリーダー】

 4タイプ目が「マネジメントリーダー」です。一般の会社でいえば「経営トップ(CEO)」のことです。  主たる使命はビジネスリーダーが作った 「面」 を 「立体」 にすることです。  具体的な役割は、「新規事業構築」の流れでいえば 「カルチャー」づくり です。そのためには、 2次元(平面)を超えた高い視座から全体を観る ことが重要となります。  マネジメントリーダーの使命・役割から考えると、必要と思われる主な能力としては 「徳知力」「実践知力」 などが重要と思われます。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「新規事業」創造とリーダーの役割(その4)ビジネスリーダー】

 「新規事業」創造の「ステップ4」の「量産・出荷」を担当するのが「ビジネスリーダー」です。 主たる使命は、新規事業構築の流れを 「点・線・面・立体」 という言葉で置き換えるとすれば、 「点」から出発し「線」にする ことです。役割は 「経営目標を達成することで社会へ貢献する」 ことです。  ビジネスリーダーの使命・役割から考えると、必要と思われる主な能力として 「分業力」「調和力」「拡大力」 の3つが重要と思われます。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「新規事業」創造とリーダーの役割(その3)イノベーター】

 「新規事業」創造の「ステップ2、3」の「研究・開発/設計・試作」を担当するのが「イノベーター」です。  イノベーターの役割は「 新規結合を起こし、新たな価値を広く社会に浸透させる ための ビジネスモデル を構築する」ことです。「新規事業構築」の流れを 「点・線・面・立体」 という言葉で置き換えるとすれば、主たる使命は 「点」から出発し「線」にする ことと言えるでしょう。  クリエーターの使命・役割から考えると、必要と思われる主な能力として 「進化力」「結合力」「判断力」 の3つが重要と思われます。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「新規事業」創造とリーダーの役割(その2)クリエーター】

 「新規事業」創造の「ステップ1」の「基本構想づくり」を担当するのが「クリエーター」です。  クリエーターの使命は 「0から1を創り出す」 ことです。今までにない全く新しいものを生み出すことです。「新規事業構築」の流れを 「点・線・面・立体」 という言葉で置き換えるとすれば、 「点」 と言えるでしょう。  クリエーターの使命から考えると、必要と思われる主な能力として 「妄想力」「想像力」「創造力」 の3つが重要と思われます。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/        

【理念経営2.0:「新規事業」創造とリーダーの役割(その1)4人のプロフェッショナル】

 「新規事業」創造には、基本的に以下の「4つのステップ」があります。                   (11月10日~11月13日付けブログ参照)  ステップ1:基本構想づくり                                        ステップ2:研究・開発                                           ステップ3:設計・試作                                                ステップ4:量産・出荷  このステップに対応して、「プロフェッショナル」としてのリーダーが望まれます。       「ステップ1」は クリエーター が、「ステップ2~ステップ3」は イノベーター が、「ステップ4」は ビジネスリーダー が主に担当します。4人目として「4つのステップ全体」を担当するのが マネジメントリーダー です。 以下、この4人のリーダーについて順に説明しましょう。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「新規事業」創造-4つのステップ(その4)Step4・量産-出荷】

 「新規事業」創造のStep4は「量産‐出荷」です。  生産設備・マニュアル・人の訓練など、生産体制を構築・整備し、製品をつくり、最終評価をします。諸目標(デザイン性・品質・コストなど)が達成され、顧客に受け入れられる製品であることを確認したら、生産準備完了となります。  市場の需要に応じて生産し、製品検査を経て出荷します。その後も、種々の改善を行いながら事業としての成果を出しつつ(三方よし)、永続的な経営活動を推進します。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「新規事業」創造-4つのステップ(その3)Step3・設計-試作】

 「新規事業」創造のStep3は「設計‐試作」です。 「課題」の研究が一通り終了すると、「企画」を経て「設計‐試作」段階に移ります。企画とは、 「基本構想」(コンセプト)を具現化するための種々の規定を作成する ことです。  基本的には「商品企画」と「製品企画」があります。商品企画とは、商売、営業面から見た製品の基本仕様を決めることです。「製品企画」とは開発や生産面から観た製品の基本仕様を決めることです。  そして基本仕様に基づき、詳細仕様を詰めながら設計・試作を進めます。最終試作品の評価をします。とくに問題がなければ試作完了となります。  生産設備・マニュアル・人の訓練など、生産体制を構築・整備し、製品(商品)をつくり最終評価します。諸目標(デザイン性・品質・コストなど)が達成され、顧客に受け入れられる製品(サービス)であることを確認したら、生産準備完了となります。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/      

【理念経営2.0:「新規事業」創造-4つのステップ(その2)Step2・研究・開発】

 「新規事業」創造のStep2は「研究・開発」です。簡単にポイントのみの説明とします。詳しくは、拙著『理念経営入門・第5巻』第1章をご参照ください。  「基本構想」が固まったら、次に考えるべき重要なことは「基本構想」を正しく」実現することです。そのためには、「基本構想」の「本質」を見極め、「新規事業」成立のための必須の「要件」を明確にしなければなりません。 必須の要件を明確にすることで、新規事業実現に必要な「課題」をモレなくダブリなく抽出 することができます。  新規事業にて、従来の既存の製品とは全く異なる場合には、難易度の高い 「技術的課題」 があるでしょう。 「独創性」や「優位性」を獲得するためにも避けて通ることはできません 。そういった場合には、 「研究・開発」 が必要です。  ちなみに「研究」とは、 所定の方針の下で物事の真実や本質を探究し、新たな知識を発見する ことです。また「開発(実用化)」とは、 新たに発見された知識を既存の知識と組み合わせて、人間に役立つ製品やサービスとして世の中に提供する ことです。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「新規事業」創造-4つのステップ(その1)Step1・基本構想づくり】

 「新規事業」創造のStep1は「基本構想づくり」です。簡単にポイントのみの説明とします。詳しくは、拙著『理念経営入門・第5巻』第1章をご参照ください。 ❶所定のテーマについての 「妄想」 から始めます。まずはあれこれと勝手気ままに、心の赴くままに 「自由に思いを巡らせる」 ことから始めます。 ❷妄想を続けていると、やがて 何か「ピンと来たこと」を「切り口」 として設定し、次はそこに「思いを集中」させながら 「想像」(イマジネーション) をさらに広げていきます。 ❸「想像」をあれこれ膨らませることで、やがて 「これならできそうだ」 という思いに到達するでしょう。 ❹もしその思いに対して「疑問点があれば、「仮説と検証」を行います。疑問点が解消されない場合は、再び別の角度から妄想をやり直します。 ❺「これならいける」と確信が持てる 「思い」が結実 したら、その「思い(暗黙知)」を「言語化(形式知)」したものが、ここで言う「基本構想」です。 とにかく、一度試してみてください。実際に体験することで、上述の内容が真に理解できることと確信します。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「新規事業」創造(その2)「新規事業創造」の4つのステップ】

 「新規事業創造」の4つのステップを下記します。 ステップ1 :基本構想づくり ステップ2 :研究・開発 ステップ3 :設計・試作 ステップ4 :量産・出荷  次回より、各ステップ1~4を、順に説明します。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「新規事業」創造(その1)「新規事業」とは】

  一般に、「新規事業」とは 「新製品」を「新たな市場」に導入する事業 のことです。中でも 「従来事業」との類似性が全くない 場合は失敗する確率がかなり高いとされており、ここでは対象外とします。  ここで対象とする「新規事業」とは、「従来事業」と ある程度の類似性がある 場合です。そういった場合は シナジー(相乗効果)が効く ので、それだけ成功の確率が高くなるからです。  いずれにせよ、お客様に感動と喜びを与えつつ、競合他社との優位性を確保し存続していくためには、 継続的な「新規事業創造」は不可欠 です。 <TOPページへ>  https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:改善活動で徳を磨く(その2)「3つのものさし」の評価基準:5段階評価】

  「3つのものさし」の「5段階評価の基準」を下記します。5段階評価基準については、過去多くのクライアント様での研究の成果であり、是非推奨したいと思います。     (「3つのものさし」については、10月31日・11月1日・11月2日付ブログをご参照ください) 1点:「ほとんどできていない」(達成度は10%以下)                        2点:「少しできている」(達成度は10~30%程度)                            3点:「普通/まずまず」(達成度は30~70%程度)                               4点:「大分できている」(達成度は70~90%程度)                          5点:「ほぼ完ぺきにできている」(達成度は90%以上) 「働きがい」の方程式(10月27日付ブログ)により(3つの「評価点」の掛け算により算出)、あなたの現在の「働きがい」(光の強さ)の計測ができます。  定期的に評価をすることで、「組織への貢献度」と「仕事能力(技術)」「人間力(精神)」の成長状態を、ある程度客観的に知ることができるでしょう。全て5点の場合(125点)は「徳あるリーダー」と言えるかもしれません。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/     

【理念経営2.0:改善活動で徳を磨く(その1)改善活動のステップ】

  理念経営における「徳を磨く方法論」として、 「日々の仕事=改善活動」を通じて、PDCAサイクルを回す ことを推奨しています。ちなみに、「PDCAサイクル」は、通常のサイクルでも悪くはないですが、できれば是非 「『成果と成長』サイクル」 を活用してください。(詳しくは、拙著『理念経営入門・第4巻』第1章をご参照ください。  「改善活動のステップ」を下記します。 ●目標を決める: ものさし 「目指す成果」「仕事能力の成長」「人間力の成長」で、自分に合った 目標レベルを選択 する。 (各「ものさし」は、10月31日、11月1日、11月2日付ブログをご参照ください)  【改善活動のステップ】                               各ステップに取り組む際には、上述のいずれかのPDCAサイクルをまわすことが前提となります。(詳細については、拙著『理念経営入門・第4巻』第3章をご参照ください)                                    ❶ 環境整備(5S)                                 ❷見える化(問題点の見える化をします)                              ❸5回のなぜ?(問題点の「真の原因)を探究します)                         ❹改善する(真の原因の対策をして、「再発防止・歯止め」をします)             ❺成果を出し成長する ●最初に決めた「3つの目標」について、それぞれの達成度(レベル)を評価します。(具体的評価の基準・方法は、次回説明)      「働きがい」の方程式(10月27日付ブログ)により(3つの達成度の掛け算により算出)、あなたの現在の「働きがい」(光の強さ)の計測ができます。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/                                                            

【理念経営2.0:「徳ある」リーダーのイメージ(その3)「上善は水の如し」について】

 今回も、「徳ある」リーダーのイメージにフィットするものを、中国故事からもう1つ紹介します。「上善は水の如し」です。  周りの人々に「思いやり」と「謙虚さ」があり、さらに「寛容性」がある、といったイメージを象徴するものとして、しばしば「水」にたとえられることがあります。中国古典『老子』にある「上善は水の如し」は有名で、ご存知の方も多いことでしょう。ここで「上善」とは、「人として目指すべき最善の境地」といった意味でしょうか。  落ち葉が積もった山奥を、散策しているときにふと見つけた湧き水をイメージしてみてください。山奥で湧き出た水が、他の湧水と合流しながら徐々に成長していく「水」の「在りよう」を思い描くことができるでしょう。  言うまでもなく水は、人間はもちろん、全ての生物・地球環境といったあらゆるものにとっての生命線(ライフライン)です。それだけ役に立っている存在です。それほど偉大な存在でありながら決して誇ったりしません。  それだけのポテンシャルがありながら、湧き出たばかりの水は「枯れ落ちた木の葉」を馬鹿にすることなく、ひたすら低い所へ低い所へと流れていきます。水には「思いやり」があり「謙虚さ」があると言えそうです。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/     

【理念経営2.0:「徳ある」リーダーのイメージ(その2)「木鶏(もっけい)」について】

「徳ある」リーダーとして、歴史上の人物では、明治維新で活躍した西郷隆盛や、日露戦争の日本海海戦における東郷平八郎が該当するかもしれません。(11月3日付ブログ)  今回は、中国故事からそれらのイメージにフィットするものを紹介します。         「木鶏(もっけい)」です。  品格ある「内面の輝き」、パワフルな「感化力」「存在感」があるといったイメージを象徴するものです。「木鶏」とは、『荘子』という書籍に収められている、故事に由来する言葉です。「木彫りの鶏のように全く動じない、闘鶏における最強の状態をさす」という意味があるようです。  昭和の名横綱、双葉山の座右の銘としても有名です。相撲であったなら、どうでしょう。双葉山は、大記録の69連勝が目の前にありましたが、前頭3枚目の安芸の海に敗れました。そのあと、「我、未だ木鶏足りえず」という名言を残しております。  「心技体」とは、スポーツや仕事などでもよく言われます。自分の能力をフルに発揮するためには、体力、技(スキル)、そして心(人間力)の3つが揃っていることの大切さを言っています。上述の双葉山の言葉には、「心で負けた」という反省が込められているのではないかと、私は推測しています。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「徳ある」リーダーのイメージ(その1)「深沈厚重」について】

 「人間力の成長」のものさし(11月1日付ブログ)にて、最上段階の「レベル5:存在感」は、中国古典『呻吟語』で優れたリーダーの資質として紹介している「深沈厚重」に該当すると言いました。「深沈厚重」は、沈着冷静で重みのある人柄のことです。「レベル5:存在感」の主な特徴を改めて整理しておきます。 ❶「内面の輝き」、パワフルな「感化力」がある。                               ❷「感化力」があるので、だまっていても「存在感」がある。                           ❸「利他性」が高いので、周りの人々には「思いやり」と「謙虚さ」があり、また「寛容性がある。  以上の3つの特徴を満足する事例として、歴史上の人物で言えば、明治維新で活躍した西郷隆盛や、日露戦争の日本海海戦における東郷平八郎がこのタイプに該当するかもしれません。 「理念経営の4つの要件」(下記します)において、最初に「徳あるリーダーの存在」を挙げています。  理念経営の「要件」                                        ⑴ 「徳ある」リーダーの存在                                            ⑵「理念経営」を軸とした経営                                  ⑶着実な「成果」                                        ⑷「永続的」発展・繁栄 ぜひ目標にして頑張っていただきたいと思います。私も目標にしています。  さらに、具体的にイメージを固めるため、中国故事から、以上のイメージにフィットするものを紹介したいと思います。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「働きがい」について(その10)「人間力の成長」のものさしづくり】

 「人間力の成長」のものさしです。  「人間力」とは、これまで「精神」という表現をしてきましたが、ここでは、より具体的で個人的ニュアンスのある「人格」をキーワードにしたいと思います。「人間力の成長」の「レベル」については、いろいろな考え方があると思いますが、本書では仏教や儒教的な考え方をしており、レベルが向上するにつれ、「徳」が高くなっていきます。  「徳ある者」とは、 「自分の利益、豊かさ、幸福を考える以上に、他人や社会の利益、豊かさ、幸福を考える人」 のことです。(詳しくは、拙著『理念経営入門・第1巻』第2章をご参照ください)  したがって、人格のレベルが上がるにつれ、「利己」的な人格(自分ひとりだけの利益を計ること~テイク・アンド・テイク)から、「利他」的な人格(他人の幸福を願うこと~ギブ・アンド・ギブ)へと比重が移っていくことになります。以下、各レベルについて順にポイントのみ説明します。(理念経営としては、「テイク・アンド・テイク」のレベルは問題外として「ギブ・アンド・テイク」を「レベル1」とします) レベル1:【利害得失】一言でいえば「損得勘定」ということです。常に自分の利害を中心に考え行動する、いわゆる「ギブ・アンド・テイク」の世界です。他の人への純粋な思いやりの気持ちから発する言動は少ないと思います。 レベル2:【感謝・報恩】レベル2ながらレベルは高いです。ですが、ここをクリアできないと、「利他の精神」にレベルアップすることは困難です。「感謝」と「報恩」はセットです。 周りの人や会社のおかげで現在の自分があることに感謝の気持ちが持てて 初めて、純粋に心から周りの人や会社に対し、何か喜んでもらえることをしたい、貢献したいという気持ちがわいてくるものです。 レベル3:【教導】「教導」とは、文字通り教え導くことです。したがって「レベル3」は、「指導者やリーダーの精神」ということになります。部下の成長を願い、見識を持って指導ができる、誤りがある場合には時には厳しくしかることもできるという段階です。 レベル4:【寛容】「寛大で、人を許し、受け入れること」です。部下などの欠点をそのまま欠点として見るのではなく、個性として認めることができるか、欠点より長所の方に目がいくかが問われます。 レベル5:【存在感】黙っていても、そばにいるだけで温かみが感じられ、「存...

【理念経営2.0:「働きがい」について(その9)「仕事能力の成長」のものさしづくり】

 「仕事能力の成長」のものさしです。 「仕事能力」とは、「仕事に必要な知識や技術・技能」のことです。もちろん、ものづくりの分野だけではなく、事務や営業、経理など、すべての分野で必要なものです。「腕」とか「技」といったようなものです。「仕事能力の成長」としては、「まずは1つの井戸を深堀りすること」を狙いとして、本書では「専門性」をキーワードとします。  なお、「専門性」について詳しくは、10月5日付ブロブ「専門性を身につける」(その1~その11)をご参照ください。 レベル1:【入門】組織に配属されたばかりで、「基本」の訓練中です。まだ一人ではすべてはできないレベルです。その都度指導が必要であり、アドバイスが必要なレベルです。 レベル2:【初級】仕事の【基本】はマスターして一人で一通りできるが、「応用」についてはその都度指導が必要なレベルです。 レベル3:【中級】その分野での「基本」と「応用」が一人で一通りできるレベルです。もちろん「基本」の指導もできます。社内的に一人立ちできるレベルです。いわゆる組織の中堅です。 レベル4:【上級】「基本」と「応用」の指導ができます。社内的にはその分野で頼られ、不可欠の存在のレベルです。いわゆる「セミプロ」です。 レベル5:【超上級】独立してもその分野で十分メシを食うことができるレベルです。他社の多くから声のかかるレベルです。いわゆる「プロ」と呼べるレベルです。他社などから引き抜きの声がかかっていないのなら、まだこのレベルにはなっていないということです。  さあ、あなたはどのレベルに該当しますか? <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「働きがい」について(その8)「目指す成果」のものさしづくり】

    「目指す成果」のものさしです。  「成果」としては「顧客や社会への貢献(価値の提供)」がどの程度のレベルかで評価します。レベルは、1から5までの5段階あります。数字が大きくなると、現在取り組んでいる仕事の「職場や会社、社会に対する貢献度」が高くなることを意味します。  レベルを診断する際の考え方は、「すでに実現できている」ということだけでなく、「実現に向けて現在取り組んでいる」「実現しようと志している」ということであれば良しとします。以下、各レベルについて順にポイントのみ説明します。(詳しくは、拙著『理念経営入門・第4巻』第2章をご参照ください。 レベル1:【維持管理】伝票処理やメンテナンスなどのルーティン業務がこのレベルです。誤解されては困りますが、このレベルの仕事が、会社にとって不要とか、貢献していないと言っているのではありません。必要な仕事ですが、段階論で見る限り、第1段階に当たるということです。 レベル2:【改善】ここでいう「改善」は、各「職場」の目標達成に貢献するレベルのものです。「職場」とは、その組織の最小単位の部署のことです。いわゆるムダの除去、品質向上、余分な手間を減らしコストを下げるといった活動です。 レベル3:【大改善】レベル2の「改善」より、大幅に品質やコストを改善し、部門目標に大きく貢献するような場合です。事業部長や部門長が大変喜ぶレベルです。 レベル4:【変革】画期的なアイデアで効果が大きく、会社の利益や将来に大きく貢献するものです。レベル3の【大改善】と本質的に違うのは、従来の延長線上にある改善ではないということです。レベル3では、各部門目標に大きな貢献をするのに対し、レベル4では、部門の壁を乗り越える、全社的な「視座」で観たボトルネックの改善により、会社にも多大な貢献をするような場合です。 レベル5:【大変革】画期的な発明で大きな効果があり、会社内にとどまらず、その分野の業界にまでインパクトを与え、貢献するものです。学会や業界の「賞」を獲得できるレベルのものです。 さあ、あなたはどのレベルに該当しますか? <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「働きがい」について(その7)「働きがい」のものさしづくり】

 「働きがい」は以下のように「3つの要素の掛け算」によって表すことができます。    (10月27日付ブログ) 「働きがい」=「目指す成果」×「仕事能力の成長」×「人間力の成長」 「働きがい」は「光り輝きの量」でもあります。すなわち定量化できることになります。そのためには、方程式の右辺の各要素も定量化しなければなりません。そこで「目指す成果」「仕事能力の成長」「人間力の成長」、それぞれの光り輝きの量を計測するため(=数値化するため)のものさしをつくりました。いずれも5段階評価で、レベル1からレベル5まで、順にレベルアップします。  以下順に3回に分けて説明します。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「働きがい」について(その6)「自己実現力」について】

 「継続的改善」を行い常に新しいことに挑戦し続けることで、はじめて働きがいは得られます。改善活動の軸になるものが「PDCAサイクル」です。「PDCAサイクル」を回すためには「パワーの原動力」が必要になりますが、私はこの原動力のことを 「自己実現力」 と呼んでいます。(10月28日付ブログ)  一般に「自己実現」という場合、 「自分のための願い」を実現する ことの意味で使われることが多いと思われます。「理念経営」においては、 個人・組織が目指す「あるべき姿」を実現する力、世の中に貢献する「使命」や「夢」を実現する力 のことを言います。要は 思いの強さと方向が問われる ということです。  この「自己実現力」は「 基本スキル (PDCAサイクルを回す力)」「 基本マインド 」(思いやり・学び・反省・向上心)とそれらを支える「自助努力の精神」「価値観」より成ると考えています。詳細については拙著『理念経営入門・第4巻』第1章をご参照ください。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「働きがい」について(その5)「働きがいの方程式」が成り立つための要件】

 「働きがいの方程式」(10月27日付ブログ)が成り立つための2つの要件を下記します。 ①「継続的改善」を行い、常に新しいことに挑戦し続ける。                         ❶「あるべき姿・ビジョンの実現」に繋がる「目標」(挑戦目標・必達目標)を持つ。                     ❷「PDCAサイクル」を活用し、目標達成に向け「適切な活動のサイクル」を回し続ける。  ー「不安」や「退屈」を感じることなく「活動に思いを集中」できるように、挑戦しつつも  無理はしない。                                                  ー「目指す成果を達成する」と同時に「仕事能力と人間力をともに成長」させ、よりレベルアップした目標へ挑戦し続けていく。 ②挑戦し続けるための「パワー」があること。                         「継続的改善」を行い常に新しいことに挑戦し続けるためには、相応のパワーが必要となります。上述の❷で、「PDCAサイクルを回す」ことで適切に「改善活動」を積み重ね、その結果として「働きがい」が得られることを示しました。「働きがい」を感じている人は「輝き」を放ちます。すなわち「PDCAサイクル」は、社員が働くことによって光を放つための「発電機」に相当し、「継続的改善活動の要」とも言えるものです。                        そして、この「発電機」(PDCAサイクル)を回すための「パワーの原動力」になるものを、私は「自己実現力」と呼んでいます。(この「自己実現力」については次のブログにて) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/      

【理念経営2.0:「働きがい」について(その4)「働きがい」の方程式】

  これまでに「働きがい」について種々述べてきました。(10月24日付ブログ~)  「成果」と「成長」は車の両輪であり両方必要であること。また、「成長」の要素である「仕事能力」と「人間力」も両方必要でありバランスが取れていることが働きがいの要件であることを述べました。  以上をまとめると、一見測定が困難と思われる「働きがい」は以下のように「3つの要素の掛け算」によって表すことができます。   「働きがい」=「目指す成果」×「仕事能力の成長」×「人間力の成長」  ここで大切なことは、「右辺の3つの要素それぞれが、少しでもよいので 常にレベルアップ しなければ、働きがいは得られない」ということです。                     (「働きがいの方程式」についての詳細は、拙著『理念経営入門・第4巻』第1章をご参照ください) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「働きがい」について(その3)フローを意識する】

 「改善活動」を通じて、「仕事能力」と「人間力」が成長し、「成果」を出す(=目標を達成する)ことで「働きがい」を得ることができます。その際、前提条件があります。  改善活動の「成果目標」として、 「挑戦目標」と「必達目標」を適切に設定 することです。 「挑戦目標」の設定では、 無理をしすぎないレベル であることが大切です。無理が続くと心理的に「不安」が生じるとともに、体力的にも長続きしないからです。 また「必達目標」の設定では、無理のない、 普通に努力すれば達成できるレベル であることが重要です。このレベルより低い目標は「チャレンジ精神の不足」を意味します。メンバーは「退屈」を感じ、「無気力」に陥ってしまうこともあるでしょう。   改善活動において大切なことは、 「最大の成果」を出しつつ「不安や退屈」を感じることなく、活動に集中できる ことです。この状態にあることを 「フロー状態にある」 といいます。(『フロー体験入門』(M・チクセントミハイ著・世界思想社)などが参考になります)   フロー状態を常に意識する ことで、「着実な成果」が出せると共に、「仕事能力と人間力」の両方を「成長」させることができ、「働きがい」を得る(=幸福になる)ことができるのです。この考え方こそ、 「仕事は決して辛いことではなく、『個人の幸福と組織の生産性を両立』させることができる」 という 、 「理念経営」思想を根底から支える 「鍵」 となるものです。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/      

【理念経営2.0:「働きがい」について(その2)「働きがい」の要件②】

  「働きがいの要件」には「成果」と「成長」の2つの側面があります。今回は「成長」についてです。  「成長」とは、個々の仕事を通じて得られる 「仕事能力(技術)」 と 「人間力(精神)」 の2つの個人的「成長」を意味します。  人間は、「仕事能力」や「人間力」が成長することで、新たな価値創出に必要な知恵やアイデアが出せるようになります。そういった時に、仲間から「お前、プロになったな」とか、上司から「お前、人間的に成長したな」などと評価されると正直嬉しいものです。私は、このように「個人的に得られる幸福」という意味で 「私的幸福」 と言っています。  以上 2つの「成果(公的幸福)」(24日付ブログ)と、「成長(私的幸福)」が揃うことで「働きがい」が得られる 、と考えています。そして表情も明るくなり、オーラで光り輝くようになるのです。  「成果」と「成長」について、詳しくは拙著『理念経営入門・第4巻』第1章をご参照ください。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「働きがい」について(その1)「働きがい」の要件①】

 「働きがい」をもって仕事に取り組んでいる人は、あまり多くないのではないかと思っています。そこで、 理念経営における「働きがい」の要件 を述べたいと思います。  要件として「2つの側面」があります。 「成果」と「成長」 の2つです。まず「成果」について。  「成果」とは、個人・組織として 「新たな価値を創出」 することであり、 「顧客や社会」への貢献」 を意味します。知恵によって、良い製品やサービスを提供できることは大きな 「喜び」 であり、「働きがい」や「幸福感」が得られます。私は、「顧客や社会といった公的な面で得られる幸福」という意味で 「公的幸福」 と言っています。 「成果」と「成長」について、詳しくは拙著『理念経営入門・第4巻』第1章をご参照ください。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/      

【理念経営2.0:「失われた30年」の本質(その7)コンプライアンス(法令遵守)】

  『3つの過剰』(10月20日付ブログ)の❸:コンプライアンス(法令順守)についてです。   「コンプライアンス」とは、企業などが法令や規則をよく守ること、つまり「法令遵守」のことです。法令遵守を強化するための具体的な仕組みとして、2006年、「内部統制制度」(日本版SOX法と呼ばれます)が日本企業に導入されました。  詳しい説明は専門書に譲りたいと思いますが、この制度には、 企業にとっては 種々の問題点があると指摘されてきました。たとえば、『経営の精神』加護野忠夫(生産性出版)では、以下の4点が述べられています。 ❶制度そのものの導入に大きなコストがかかる。(膨大な作業が必要になる)      ❷日本の場合、このような制度は不要。(もっと効果のある仕組みが日本の会社にはある)❸企業の内部に 官僚主義 を蔓延(まんえん)させる。(全ての業務執行やコミュニケーションを文書で行う)                                         ❹日本企業の 独自の強み が失われてしまう。(トップダウンのしくみにより、組織での自発的で柔軟な活動が失われる)  このような警告があったにも関わらず、その後企業の活力は徐々に衰退し、「失われた30年」の主要な原因の1つとなっています。何とかしたいものです。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/      

【理念経営2.0:「失われた30年」の本質(その6)アナリシス(分析)】

 『3つの過剰』(10月20日付ブログ)の❷:アナリシス(分析)について。  昨今、日本は「分析過剰」になっている、とよく言われます。いくら分析をしても必ずしも新たな知識は生まれませんし、イノベーションも生まれません。  野中氏は 「考える前に、感じろ」 と訴えています。そして今重要なのは、「知性」よりも 「感性」 であるということです。 ソニーグループの平井一夫氏(前会長は)は、 「感動」 というキーワードを含む「存在意義(パーパス)」を組織に浸透させることで、組織の復活で見事に成功しています。  そこで本質的に重要なことは、個人に眠る思い(暗黙知)を集団で共有(= 共感 )するプロセスです。野中氏は「計画や数値ではなく、 現実を生で感じて全身全霊で共感し、暗黙知を獲得するところから始まる 。そして『新たな発想』が生まれ、『知的コンバット(戦闘)』も欠かせない」と訴えています。  このあたりに「成功の本質があるのではないか」と私は考えています。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「失われた30年」の本質(その5)プラン(計画)】

  『3つの過剰』(10月20日付ブログ)の❶:プラン(計画)についてです。「プラン」とは、「マネジメントサイクル(PDCA)」の「P」、つまり計画のことです。  計画には「目標」が不可欠です。ただ 「数値目標」の重視も行き過ぎると経営の活力を損なう 、と言われています。  多くの企業が「PDCA」を大切にしているようですが、社会学者の佐藤郁哉氏によれば、「最近は PDCA ではなく PdCa になった」、と言われているようです。 「P」の計画と「C」の評価ばかり偏重され、「d」の実行と「a」のフィードバック(改善)に手が回らない ということです。  「数値目標は 現状維持の経営 には役立つかもしれないが、 改革はできない 。欧米の科学的管理手法から発展したやり方は、感情などの人間的要素を排除しがちだ。計画や手順を優先させられると人は 指示待ちになり、創意工夫をしなくなる 」と、既述の野中郁二郎氏(一橋大学名誉教授)は述べています。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「失われた30年」の本質(その4)3つの過剰】

  「失われた30年」の原因(本質)として、もう1つ、 「3つの過剰」の観点 があります。「3つの過剰」とは、以下の「3項目がオーバー」だったということです。 ❶プラン(計画)                                     ❷アナリシス(分析)                                          ❸コンプライアンス(法令遵守)   以下、順に説明したいと思います。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「失われた30年」の本質(その3)集団主義】

 『失敗の本質』(10月17日付けブログ)の❸: 「集団主義」 についても補足しておきたいと思います。なぜなら「異質性の排除」も重要ですが、さらに 奥深いところで、この「集団主義」は「異質性の排除」と表裏一体の如く繋がっている 、と考えるからです。  「集団主義」とは、「個人主義」と対になる概念です。 「個人よりも組織全体の考え方・方針を優先する」 という考え方です。たとえば、個人が仮に意見を持っていてもあえては発言せず、またお互いの意見を尊重することもまれです。  「集団主義」においては、集団で決めたことが絶対となります。あるいは「集団の雰囲気=空気」に従うことが必須となります。ここには「個人主義」「個人の意見」の入る余地は全くありません。これでは「心理的安全性」は低く、ミーティングを開いても、問題可決に繋がる意見を期待することはできないでしょう。  環境変化の激しい昨今、上述の「集団主義」では組織は衰退していく、ことは間違いないでしょう。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「失われた30年」の本質(その2)異質性の排除】

 「失敗の本質」で5つ紹介しました。(10月17日付けブログ) 特に❺の 「異質性の排除」が現在の日本の競争力低下の根本的要因 であると私は考えています。「異質性の排除」とは、たとえば、ミーティングなどで、周りのメンバーと異なる意見を言うと、「 馬鹿にされたり、無視されたり、邪魔者扱いされる」 、ということです。  これは言い方を変えれば 「心理的安全性」が確保されていない 、ということです。「心理的安全性」とは、チームのために、あるいは成果をだすために必要なこと発言したり、試してみたり、挑戦してみたりしても安全である(上述のような罰を与えられない)ことの度合いのことです。(詳しくは『理念経営入門・第3巻』第3章をご参照ください)  言いたいことや本音が言えないと、チームで話し合ってもユニークな価値ある意見は期待できません。なので「学習効果」は得られません。また目下の課題解決のためのヒントやアイデアも得られないので 「イノベーション」を生むチャンスも激減 するでしょう。  上述の記事の中で、「 日本の競争力は35位まで低下した 」(スイスビジネススクールIMDの「世界競争力」ランキング)というグラフが掲載されています。  私は、コミュニケーションの「場」で「心理的安全性」を確保することは、組織にとっての死活問題に直結するだけに、極めて重要なことであると確信しています。日本復活の「かぎ」でもあると思います。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/           

【理念経営2.0:「失われた30年」の本質(その1)『失敗の本質』】

  10月8日づけの日経新聞で、私の尊敬する経営学者の一人、野中郁次郎名誉教授(一橋大学)の記事が掲載されていました。「失われた30年」について、大変貴重な見解を述べていますので、本ブログコーナーにて順に取り上げたいと思います。  (その1)は、「失われた30年の本質」です。氏には共著として 『失敗の本質』 があります。その中で、第2次世界大戦での敗戦(失敗)の真の原因(=本質)として、以下の5点を挙げています。(  )は、私なりの補足です。 ❶旧日本陸軍の戦略のあいまいさ(リーダーによって、部下への指示・命令が異なる)                                      ❷短期志向 (目先の利益に従う)                                               ❸集団主義(個人主義と対になる概念。個人よりも組織全体の考え方・方針を優先する) ❹縦割り(業務ごとに、縦で分けられている組織形態)                                 ❺異質性の排除(異なる意見を持つ者は、グループから排除される)  氏は、 「過去30年の日本も、底流にある問題は当時の日本軍と変わらなかった可能性がある」 と述べています。私も全くの同感です。皆さんの会社・組織に当てはめてみると納得がいくのではないでしょうか。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その11)3つのステップ:③多様な意見を尊重する】

   「専門性を身につける方法」の3番目のステップとして、 「③多様な意見を尊重する」 があります。  自分自身の思考にも「バイアス」(先入観)がかかっていることを意識する必要があります。特に、「自分の属しているごく狭いグループの考えをそのまま自分の考えにしてしまい、そこから抜け出そうとしない」」というのは、ビジネスパーソンに比較的多いケースです。  いくつもの答えがありうる問いに対して、一人ひとりが自分の意見や考えをもって、それを ぶつけ合うことでブレークスルーを目指す場 が、知識創造の根底にあります。なので 対話を通じて「考える」 ことが欠かせないのです。(詳しくは既述の『専門性の身につけ方』をご参照ください) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その10)3つのステップ:②オリジナリティを発見する】

  「①自分らしい問いを立てる」ということができたら、次は 「②オリジナリティを発見する」 ことが必要です。  価値のある専門性は、その人しかもっていないオリジナルなものです。自分が立てた問いに答えていくにあたって、それを 自分ならではの専門性につなげていく ためには、 問いの「新規性」と「独自性」 が生命線となります。  誰も立てたことのないを立てれば、その問いに答えたあなたはパイオニアになりますし、他に競合相手がいないのですから、その分野の第一人者にもなれるのです。  限られた時間のなかで答えが出る問いを立てることで、問いから答えまでのプロセスをいったん経験すれば、あとは問いのスケールを拡大したり、問いの対象を変えたりしても、応用が可能となるのです。すなわち、 専門性を身につける「型」を横展開して、自分らしい専門領域をつくることができる ようになるということです。(詳しくは既述の『専門性の身につけ方』をご参照ください) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その9)3つのステップ:①自分らしい問いを立てる】

   「専門性を身につける方法」 として「3つのステップ」があります。  最初のステップとして、「① 自分らしい問いを立てる」 があります。  大学は「単位を取得する」場所ではなく「学びたいことを学ぶ」場所です。会社は「仕事を遂行する」場所ではなく「世の中のためになる仕事をつくる」場所です。  ですから、 「問いを立てる」 行為は、 自分にとって大事な問題・課題は何か? ということを自分自身に問いかけて、 自分は社会の中で何をしたいのかを発見する うえで、絶対に欠かせないステップになります。(詳しくは既述の『専門性の身につけ方』をご参照ください) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その8)すべての知識はつながっている】

   体系化された知識は、他の知識と関連づけられた知識 であり、 全体像を俯瞰しうるもの であるといえます。 知識は「出現」するものではなく、「進化」するもの だということを、常に意識する必要があります。   つまり、 新しい知識というのはすべて、これまでにあった知識の進化系 であると、断言することができるのです。   知識は、何もないところから出現することはない ということを踏まえると、専門家と非専門家の違いというのは、 知識と知識の「関連づけ能力」にある といえます。 (詳しくは既述の『専門性の身につけ方』をご参照ください)     <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/                                        

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その7)専門知識の体系化】

   専門知識とは「体系化された知識」 のことです。つまり、個々の知識を知っていたとしても、それが頭の中でバラバラな状態になっていて、 「知識と知識の関連性」 や 「全体としてどういう構造になっているのか」 といったことがわからないのでは、専門知識を持っているとは言えません。   自分の頭の中で「個々の知識が組み上がって整理された状態になっている」(=体系化されている) ことが、専門性を身につけるためには必須です。(詳しくは既述の『専門性の身につけ方』をご参照ください) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その6)専門知識の生産者を目指そう】

  本来のプロフェッショナル(専門知識人)は、「専門知」を用いて、国や産業や企業組織のために、技術的・機能的な問題解決に貢献できなければなりません。ゆえに、専門性を以下のように定義できます。 「専門性とは、 専門知識のインプットではなく、専門知識のアウトプット である」  この観点に立てば、専門知識をどんなにインプットしたとしても、それが専門知識のアウトプットにつながらなければ「専門性」とは呼べません。別の言い回しをするなら、 専門知識の「消費者」ではなく、専門知識の「生産者」になる ことを目指す必要があるということです。  そのためには「どうすれば専門知識を効率的に得ることができるか?」といった「消費の仕方」ではなく、「専門知識はどうやって生み出すことができるか?」という「生産の仕方」を理解することが重要です。そして、その答えは 「研究」 にあるのです。 ( 既述の『専門性の身につけ方』より引用) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その5)「型」をものにする】

   さまざまな経験が蓄積され、試行錯誤を繰り返しているうちに無駄なものがすっかりなくなって、機能性・合理性・安定性をもつようになったとき、それが「型」になるということです。  そうやって洗練されてできあがった「型」には、 再現性 があります。このことを踏まえて、 専門的な知識を生み出すということを、繰り返し繰り返しやっている のはどこかというと、基本的には 大学の研究 ということになります。  一般のビジネスパーソンは研究に打ち込む必要はあまりないのですが、 専門性を身につける「型」を知ることで、専門性の移り変わりが速い時代に適応する ためのスキルを習得することができるのです。( 既述の『専門性の身につけ方』より引用) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その4)専門性が身につかない理由】

  専門性を身につけることの必要性を理解し、主体的に学ぼうとしているにもかかわらず、専門生がなかなか身につかない理由は、いったいどういったことなのでしょうか。ビジネスパーソンが陥りがちな4つの失敗パターンを下記します。(詳しくは既述の『専門性の身につけ方』をご参照ください) ❶すぐに役立ちそうな知識を吸収しようとする:すぐに役に立ちそう(使えそう)という基準はきわめて短絡的なものであり、本質的な学びには結びついていかない。 ❷年収をアップさせるために勉強する:お金をモチベーションにした勉強はいずれどこかで限界が訪れる。 ❸過去の実績や経験に価値を置いている:専門生がアップデートされずに錆びついてしまう(知の陳腐化)。 ❹仕事に直結する専門分野しか目に入らない:「やらなきゃ」「やったほうがいい」ということよりも、「やりたい」という気持ちを推進力にして取り組んだ方が、身につくのが断然速い。  <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/                               

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その3)AIvs.人間の頭脳】

  ご存知の方も多いことと思いますが、人類のなかでも優れた頭脳や思考力をもつ世界のトップ棋士(チェス、将棋、囲碁など)が、その誇りをかけてAIとの戦いに挑みました。しかし、 盤上の頭脳戦 において人間は敗北しました。今や飛ぶ鳥を落とす勢いの藤井聡太七冠であっても、AIにかつことは不可能に近いと言われています。                        したがって、AIと同じ土俵で戦う、すなわち、 AIができることを仕事にしていると、確実に敗北する ことになります。  だとすれば、ビジネスパーソンが取るべき選択肢は、 AIが進化してもできないと思われる領域の専門性を身につけていく ことです。   AIの進化を最大限に活用して、人間ならでは自分ならではの強み(=専門性)を磨く ことが、キャリアを切り拓くための最善手になるでしょう。(既述『専門性の身につけ方』より) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その2)自己変革のキーワード「専門性」】

 もはや、「自己変革」を避けて通れる時代ではなくなりつつあります。自己変革のキーワードは何なのでしょうか。  それは 「専門性」 です。専門性とは、 すでに存在する専門知識を「インプット」(記憶)することではありません 。いくら専門的な知識を頭にいれても限界があるし、やがて陳腐化するでしょう。   専門性とは、新たな専門的な知識を「アウトプット」(創出)できることを意味します。   (『専門性の身につけ方』国分峰樹・〔フォレスト社〕より)  希少価値のある専門性を身につければ、企業からも求められる人材になり、組織で働き活躍するチャンスを得ることができます。そこで力を発揮できることができるのです。  さらには、持続的かつ他の組織でも専門性を発揮できるようになるためには、 「専門性を身につける方法(型)」を体得する ことが必須となります。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その1)「自己変革」が求められる時代】

 現在のビジネス環境においては、特にChatGptの登場によって AIに仕事を奪われる現実味が増してきた と言えそうです。 他の人でも代わりがきくような仕事 を、自分にしかできないように抱え込んでこなしていても、その対価として今と同じレベルの給料が支払われつづける可能性は極めて低い時代になりつつあります。  組織全体として見た場合も同様であり、そういった社員(経営幹部も含む)ばかりの企業では、独自性・優位性を保持して成果を出しつづけ、他社との競争でサバイバルしていくことは益々困難な時代になってきていると言えるでしょう。  そこで、経営幹部はもちろん、社員全員が、それぞれの使命・役割を果たすべく、 プロフェッショナルとしての自覚 を持つことが不可欠です。各人に 自己変革の追求 が求められます。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「経営マインド」(その5)】

  4つある「経営マインド」の④を説明します。文末の数字は、関連する「理念経営の要件」の番号⑴~⑷に対応しています。(「経営マインド」「理念経営の要件)については、公開ブロブ「経営マインド」(その1)をご参照ください) ④「変化」には、常に危機意識を持ち、冷静な判断に基づき決断し、迅速に対応する。 (→⑶⑷)  昨今、「環境変化」は「常態化」していると言えます。永続的発展・繁栄のためには、常に危機意識を持ち、冷静な判断に基づき決断し、迅速に対処することが必須です。「迅速な対処」を是非「カルチャー」にしたいものです。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「経営マインド」(その4)】

  4つある「経営マインド」の③を説明します。文末の数字は、関連する「理念経営の要件」の番号⑴~⑷に対応しています。(「経営マインド」「理念経営の要件)については、公開ブロブ「経営マインド」(その1)をご参照ください) ③決断に際しては「創造的直観」を大切にしつつ、「仮説」「検証」に基づく実証主義を忘れない。 (→⑶)  特に、過去に経験のない決断をする際には、現状に縛られることのない、「創造的な直観」を働かせることが大切です。その上で、「仮説」を立て、データや情報に基づく「検証」の後、決断するという「実証主義」を確実に守ることが必須です。  そうすれば、着実な成果が出るでしょう。そのためには、「実証主義」を「カルチャー」にすることが望まれます。   <TOPページ理念経営へ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「経営マインド」(その3)】

 4つある「経営マインド」の②を説明します。文末の数字は、関連する「理念経営の要件」の番号⑴~⑷に対応しています。(「経営マインド」「理念経営の要件)については、公開ブロブ「経営マインド」(その1)をご参照ください) ②「経営理念」「ミッション」「ビジョン」実現に向けての責任感・使命感・情熱を持つ。決してぶれない。 (→⑵⑶⑷) 「理念経営の基本コンセプト」実現に向けて、「強い責任感」「強い使命感」「燃えるような情熱」を持つことが必須であるということです。どんなに経営環境が厳しくても、決してぶれることはないでしょう。   <TOPページ理念経営へ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「経営マインド」(その2)】

 4つある「経営マインド」(①~④)を以下順に説明します。文末の数字は、関連する「理念経営の要件」の番号⑴~⑷に対応しています。(「経営マインド」「理念経営の要件)については、公開ブロブ「経営マインド」(その1)をご参照ください) ①日頃より、「謙虚さ」「反省の心」を大切にする (→⑴⑵)   1つ目は、日頃より「謙虚さ」や「反省の心」を持ちましょう、ということです。経営担当者や幹部リーダークラスの人は、多くの人の上に立つが故、どうしても自尊心や慢心・うぬぼれ、といった特別の意識が出てることがあるようです。   そうした場合、「自分は他の多くの人々の力に支えられている」といった「謙虚さ」が不足しているのかもしれません。  日頃から「謙虚さ」や「反省の心」を大切にすることは、「徳あるリーダー」を目指すための大前提であると思います。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「経営マインド」(その1)】

 「経営マインド」とは、 的確な判断、決断ができるための「日々の心構え」 です。4つ(①~④)ありますが、 それぞれ「理念経営の要件」とリンク しています。  「理念経営の要件」を下記します。(詳しくは、拙著『理念経営入門・第1巻』第1章をご参照ください)  【理念経営の要件】                                           ⑴「徳ある」リーダーの存在                                                 ⑵「経営理念」を軸とした経営                                      ⑶着実な「成果」(三方よし)                                           ⑷「永続的」発展・繁栄 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「経営指針」について】

 「経営指針」とは、 経営の「舵取り」をサポートする「羅針盤」 です。日々の「経営判断」や重要な「決断」が、ぶれずに的確に行われるためのパワフルな武器となります。理念経営の 「基本コンセプト」 と 「経営マインド」 から成る、私独自のものです。(「経営指針」についての詳細は、拙著『理念経営入門・第1巻』第3章をご参照ください)  理念経営の 「基本コンセプト」 を下記します。(ここでの説明は割愛します。「経営マインド」については別途説明します)  『組織が目指す、豊かで幸福な社会づくりのための「経営理念」を全員で共有し、活動し、成果を出し、皆が幸福になる。創造性あふれるカルチャーをつくり、永続的に発展・繁栄する』 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:組織の「環境適応・存続成長」のための戦略策定(その3):「環境適応」分析】

  次に「環境適応分析」です。「組織分析」で得られた「強味(S)」「弱み(W)」と「環境分析」で得られた「機会(O)」「脅威(T)」を交差(クロス)させます。ここでは単純化するために、「強味(S))「弱み(W)」「機会(O)」「脅威(T)」各々、1項目のみとします。  まず「強味(S)」と「機会(O)」をクロスさせます。この場合は 「積極的攻勢」 のための戦略を策定できます。  以下同様に、「弱み(W)」と「機会(O)」、「強味(T)」と「脅威(T)」、「弱み(W)」と「脅威(T)」とクロスさせます。順に、 「段階的推進」「差別化推進」「戦略的撤退」 のための戦略を策定できます。(詳しくは、拙著『理念経営入門・第2巻』第2章をご参照ください)  以上で、組織の「環境適合・存続成長」するために必要な戦略を策定することができるのです。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:組織の「環境適応・存続成長」のための戦略策定(その2):「組織/環境分析】

 まず「組織/環境分析」です。                                    「組織分析」 では、組織の保有する「強味(S)」と「弱み(W)」を抽出します。この際、確認しておくべき「前提条件」があります。組織としての「基本方針」です。 「どのような目的達成を意図しているか」 ということです。なぜなら、この 「基本方針」により、「同じもの」でも「強味(S)」になりあるいは「弱み(W)」にもなる からです。  次に 「環境分析」 です。組織の属する「業界」、その「隣接環境」や「グローバル環境」を調査分析して、組織にとっての「機会(O)」と「脅威(T)」を抽出します。この場合も、「組織分析」と同じ「基本方針」を前提にします。                  (詳しくは、拙著『理念経営入門・第2巻』第2章をご参照ください) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:組織の「環境適応・存続成長」のための戦略策定(その1):戦略の「4つの基本形」】

  組織としての「戦略」を策定するためには、①戦略策定の 「目的」 (何のために)、②「目的達成のために解決すべき 「課題」 (何を)、その「課題」解決のための具体的 「方策」 を決めなければなりません。(この考え方を 「実践的3段論法」 といいます。「戦略の基本構造」でもあります)  私は、「戦略」をその 目的によって「4つの基本形」に分類 しています。 ❶改善型:具体的/定量的問題点の改善                                       ❷デザイン型:潜在的ニーズ解決による変革                                   ❸現状分析型:組織の環境適応/存続                                            ❹妄想起点型:創造的思考による変革                       今回の目的は、組織の 「環境適応・存続成長」 です。なので❸の「現状分析型」に該当します。「現状分析型」の場合、その「思考方法」は、あくまでも 「合理的・論理的」 であることが基本となります。  (詳細については、拙著『理念経営入門・第2巻』第2章をご参照ください) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/                                              

【理念経営2.0:手堅い成長戦略(その2):「ニッチ」型戦略】

  「ニッチ」とは「より小規模で特定化されたセグメント(区分)」のことです。「ニッチ」型戦略とは、一言で言えば 「競合他社との直接競合を回避し、棲み分けした特定市場に資源を集中し利益を着実に上げていく」 戦略です。  売上げ規模を大きくすることよりも 利益率 を重視します。下手に欲を出し単に売上げ規模を大きくするだけでは、他社の参入を回避できず戦略は失敗すると言われています。  「ニッチ」型戦略には種々のものがあります。 「参入障壁」を高める2つの要素 、 「質的限定」 (事業に必要な経営資源が非常に特殊)、 「量的限定」 (市場規模が小さすぎて採算が取れない)の2軸で分類できます。具体的な個々戦略についての説明はここでは割愛します。(詳細については『競争しない競争戦略』山田英夫(日本経済新聞出版)をご参照ください)  孫子の兵法、「闘わずして勝つ」でもあり、理念経営として是非お勧めしたい戦略の1つです。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/        

【理念経営2.0:手堅い基本戦略(その1):3つの戦略】

 V字回復の段階で形成された「統制型マネジメント体制」や「黙従型カルチャー」からの脱却のための「3つの組織」実現について述べてきました。そして、いよいよ 成長戦略展開の段階 に入ります。    つぶれない経営からの発展・繁栄を目指す 以上、どんな厳しい経営環境下でもサバイバルし、着実に成長できる戦略でなければなりません。そういった意味で、「 筋肉質経営」をベースとする手堅い成長戦略 として以下の2つを取り上げたいと考えます。(基本的には中小企業を念頭に置いています) ⓵「ニッチ型」戦略 ②「唯一無二」型戦略(オンリーワン戦略) ※②「唯一無二」型戦略(オンリーワン戦略)については、8月18日公開ブログをご参照ください。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「統制」から「自走」する組織へ(その6):「自走する組織」の構築】

  3つ目の組織として「自走する組織」があります。「自走する組織」とは、「社員の幸福を願い、 自発的に動き、助け合う ことのできる組織」のことです。「心理的安全性」と「自己統治型」カルチャーが「学習する組織」の土台であったように、「自走する組織」においても必須の前提となります。ここでは、違いに着目し主なポイントのみを述べます。3点あります。 ①トップやリーダーに集中している「権限」を、社員の能力に応じて「委譲」します。 ②仕事に対する 「やる気」が心の奥底から湧き上がってくる(内発的) ことが重要です。そのためには、 「3つの心理的欲求」 が満たされることが条件となります。        ❶ 自律性 :自分自身の行動は自分で選択したい。(特に重要)                     ❷ 関係性 :周囲の人と助け合いたい。                          ❸ 有能感 :適切な課題に挑戦し、達成感を味わいたい。 ③「エンゲージメント」の増強が必要です。「エンゲージメント」とは「組織への貢献意欲」のことです。日本企業の社員のエンゲージメントは、先進国中最下位であり、世界平均を下回ると言われています。 「リモートワーク」が増加している中、今後特に重要 です。  必要とされるリーダーは、支援型(サーバント型)、分担型(シェアド型)のリーダーです。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「統制」から「自走」する組織へ(その5):「共感する組織」の構築】

  2つ目の組織として「共感する組織」があります。「共感する組織」とは、「社会の幸福を願い、持続する繁栄を 分かち合う ことのできる組織」のことです。「心理的安全性」と「自己統治型」カルチャーが「学習する組織」の土台であったように、「共感する組織」においても必須の前提となります。ここでは、違いに着目し主なポイントのみを述べます。ちなみに、「共感」とは相手の「思い」(暗黙知)の共有化のことです。  以下3つのポイントがあります。 ①理念の構築:パーパス(存在意義)、ビジョン(あるべき姿)/ミッション(使命)/バリュー(共通の価値観)などを構築します。 ②理念の意味の理解・納得が必須となります。 ③意味の共有化/共感化を目指します。 全員が共有化/共感化できたなら、その 共感の輪 を、社内から顧客/社会に拡げることが求められます。  構築に際し必要なリーダーは、「信頼型」です。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「統制」から「自走」する組織へ(その4):「学習する組織」の要件】

「学習する組織」の提唱者であり、世界的権威でもあるMITのピーター・M・センゲは、「学習する組織」の「3つの柱」と「5つの要件」を示しています。いずれも 組織としての学習能力の本質に迫るもの だと思います。 1:志 ⓵自己マスタリー(学習に対するコミットメント) ②メンタルモデル(「学習」と「脱学習」を継続しつづける姿勢。「脱学習」とは、今までに学んだ知識や既存の常識を意識的に捨て去り、ゼロベースから新しく学び直すこと) 2:共創 ③ビジョンの共有化 ④チーム学習(異質性を受け入れ学び合う姿勢) 3:複雑系 ⑤システム思考(学習を通じて「異質性」を受け入れ、組織と組織を取り巻く「システム全体の成長」を牽引していく、という考え方) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「統制」から「自走」する組織へ(その3):「学習する組織」の構築】

  「統制型のカルチャー」から「自己統治型のカルチャー」への変容が完了したら、「学習する組織の土台づくり」が完了します。  「学習する組織」とは、「顧客の幸福を願い、常に学習しつづけて新しい価値を生み出すことのできる組織」のことです。 自己統治型のカルチャーからさらに創造性あるカルチャーへの変容 が不可欠です。  職場におけるカルチャーは、 日々の業務活動の中でどう活動するか、その蓄積で決まってきます 。その職場の「組織・しくみ」の在り方、つまり業務の「基本方針」と「業務に対する日々の取り組み姿勢」の影響を受けて形成されるのです。創造性あるカルチャー、学習する組織を目指すならば、そういった 「学習する組織の要件」 、つまり組織の「基本方針」や「取り組み姿勢」の明確化が必須となります。  構築に際し必要なリーダーは、「信頼型」(オーセンティック)リーダー/「変革型」リーダーなどです。(リーダー/リーダーシップについての詳細は、拙著『理念経営全7巻シリーズ第3巻』第3章をご参照ください) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/      

【理念経営2.0:「統制」から「自走」する組織へ(その2):「自己統治型カルチャー」へ】

 「統制型マネジメント」から脱却するためには、「 全社 一丸」( 命令/指示 )に変わり、「 全員 一丸経営」( 自発性 重視)のコンセプト導入が不可欠です。  そのためには、①「人間性尊重」、②「対話重視」、③「相互の信頼関係」(上下左右)の3点が基本要件となります。そして 信頼関係が醸成されて初めて「心理的安全性」が確立 されます。「心理的安全性」が確立されていることを前提に、徐々に個人への 「権限移譲」 がなされることで、やがて「自発性」や「自律性」が芽生えて来ます。   自律的にやるべきことを決め、個人間で率直に話し合い、互いに信頼しあい、助け合うことができる ようになります。「黙従型のカルチャー」から「自己統治型のカルチャー」へ変容することができるのです。  この「自己統治型カルチャー」への変容は、そう簡単なことではありません。詳細には、拙著「全7巻シリーズ第3巻」「全7巻シリーズ第7巻」第2章などをご参照ください。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「統制」から「自走」する組織へ(その1):「統制型マネジメント」からの脱却】

  Ⅴ字回復の段階 を経て経常利益が黒字化し、経営が健全化します。そして 「成長戦略」の段階 に入ります。しかしここで、重要なポイントがあります。「Ⅴ字回復」の段階では、倒産のリスクを回避するため、少しでも早期に利益を出し、経営を健全化することが最重要課題となります。組織として 早急かつ効果的に 成果を出さなければなりません。 経営トップの強いリーダーシップのもと、「全社一丸」となる ことが必須です。(「全員一丸」とは異なります) なので、V字回復し経営健全化を成就するまでは、どうしても命令・指示が主体の 「統制型マネジメント」が基本 となるでしょう。 「統制する組織」では、①全社一丸(命令/指示)、②成果主義、③効率重視、が基本となります。「リーダーシップの型」としては、「取引型(アメとムチ)」や「先導型/牽引型)」のリーダーシップとなります。そういった組織では、黙って従う 「黙従型カルチャー」 が形成されるでしょう。中には 「やらされ感」 を持つ人もいるかも知れません。当然ながら「 心理的安全性」 (周りに気遣いなく意見が言える)や 「信頼関係」「自発性」 などは不十分な状態にあると思います。  したがって、「成長戦略」の段階に入るには、まずは 「統制型マネジメント体制」や「黙従型カルチャー」からの脱却 が大前提となります。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:リスクマネジメントによる経営(その7):長寿企業のレジリエンス力】

 長寿企業とは100年以上存続しいる企業のことを指します。過去100年間には、 経済不況、自然災害、パンデミックなど数多くの災害の中を生き延びていることになります。そういった意味では、まさに長寿企業は、レジリエンス力(復元力)が高いと言えるでしょう。  長寿企業の共通点として、以下の8点を紹介しました。(8月17日公開ブログ「長寿企業から学ぶ」を参照) ❶ 実力主義 :後継者は、血縁以上に「能力」で選ぶ。 ❷ 失敗への寛容さ :チャレンジした結果が失敗ならば、むしろ前向きに評価する。 ❸財テクの禁止 :財テクに手を出して良いことは1つもない。 ❹ 本業重視 :コアとなる技術・ノウハウを磨き続ける。そして応用する。 ❺ 経営理念が浸透 :「三方よし」「勤・倹・譲」などの精神。 ➏ 従業員重視 :「従業員やその家族」を大切にする。 ❼ 顧客重視 :「顧客のニーズ」に積極的に取り組む。 ❽ 地域重視 :「地域に密着」し、「信頼関係」を構築。  上述の各項目は、「理念経営・全員一丸経営」の要件を含み、かつ「ビジネス・レジリエンス・マネジメント・プロセス」(BRMP)との整合性が非常に高い。長寿企業は、基本的に 「つぶれない会社」要件を満足 していると言えます。リスクマネジメント(RM)による経営に生かさない手はありません。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:リスクマネジメントによる経営(その6):「全員一丸経営」はレジリエンス力の土台】

  組織が経営危機に陥らないようにするためには、「ビジネス・レジリエンス・マネジメント・プロセス」(BRMP)の考え方が日頃より実践されていなければなりません。(「BRMP」については、9月15日公開ブログをご参照ください)  「リスクマネジメント」(RM)による経営では「BRMP」は確かに必要不可欠ですが、 「全員一丸経営」の考え方が組織に浸透していること がその前提条件となります。                                なぜならば、危機発生時においても、 社員からの「信頼獲得」や社員の「安心感の持ちよう」 に対して強い「影響力・感化力・存在感」を発揮することができるからです。経営トップはそのことをしっかりと肝に銘じておくことが問われます。(「全員一丸経営」についての詳細は、拙著「全7巻シリーズ・第3巻」第2章をご参照ください) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:リスクマネジメントによる経営(その5):レジリエンス力向上のマネジメント・プロセス】

 経営者や社員のレジリエンス力を起点として、企業組織としてのレジリエンス力を向上させるための要点を、マネジメントプロセスに沿って整理したものが「ビジネス・レジリエンス・マネジメント・プロセス」です。以下「BRMP」と呼びます。  以下の 「4つのプロセス」 に沿って重要ポイントを整理しています。(詳しくは、『ビジネスレジリエンス思考法』上田和勇(同文館出版)をご参照ください) Step1 レジリエンス土壌の分析 :                                         経営者の復元にかける気概・熱い思い、経営者の現実的な楽観性、経営者の社員への気遣い、経営者の精神性・倫理観、自利よりも利他、経営理念の再確認など。 Step2 レジリエンス力の評価 :                                        社会に役立つ商品、企業ビジョンと商品の連動、経営理念に合う人材、会社の強みの共有、リスクを想定したリソースと有効性など。 Step3 レジリエンス手段の実行 :                                       経営者の率先垂範・新たな視点で新たな気づき、利害関係者とのつながり、社員への権限委譲、代替的なチャンネル(サプライチェーン)の構築、リスクマネジメント手段の効果的組合わせなど。 Step4 レジリエンス情報の共有 :企業ビジョン・強みの情報共有、社員の成長のための研修・情報共有、地域の人との情報共有、地域の社会的リスクの情報共有、同業他社との情報共有など。 BRMPの要点が、自社組織として備わっているのか、備わっていない場合はどう改善すればよいのかを知るための強力なツールとして活用することをお勧めしたいと思います。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:リスクマネジメントによる経営(その4):レジリエンス力の必要性】

 災害や経営危機などの「リスクの大きさ」は、その「発生率」と「影響度」の積で示されます。そして、同じ経営危機(倒産のリスク)が発生しても、その「影響度」を少しでも下げるための努力は必要不可欠です。 最終的に「会社」が被る「経済的損失=損失金額」を最小にする力 のことを 「レジリエンス力(復元力)」 と言います。  災害や経営破綻などの多発する今日、この「レジリエンス力」の必要性が叫ばれるようになりました。以下の3点がその主な理由です。(詳しくは、『ビジネスレジリエンス思考法』上田和勇(同文館出版)をご参照ください) ①経営リスクの視点:経営破綻リスクの多さ ②経営リスクの視点:社員のストレスマネジメント ③自然災害リスクの視点:個人、地域、企業、国にとってのレジリエンス   <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/        

【理念経営2.0:リスクマネジメントによる経営(その3):「レジリエンス」とは】

 「レジリエンス」とは、元々は「圧縮された後、元の形や場所に戻る力」の意味であると言われています。一言で言えば「復元力」のことです。最近の辞典では、「回復力、立ち直る力、跳ね返り、弾力」、あるいは 「困難な状況に耐えうるあるいは早期に回復する能力」 といった意味が示されています。  『ビジネスレジリエンス思考法』上田和勇(同文館出版)の筆者は、 「レジリエンスを単に逆境に耐えうる精神的な強さのみを強調するものではなく、逆境に陥っても、ビジョンを持ち続け、世のため人のために貢献しつつ、経済的・心理的に回復し、持続的成長力に結びつける力」 と言及しています。  上述の書籍の考え方、また「レジリエンスの定義」は、「理念経営の考え方」と非常に整合性があり、私もこの定義をベースにしたいと考えています。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:リスクマネジメントによる経営(その2):リスクの「大きさの測定」】

  リスクの大きさが どのくらいのレベルになりそうかを計測 するための基本的な方法があります。  リスクの「発生確率」とリスクがもたらす「影響の大きさ」(「強度」といいます)を把握し、この2つの要素を掛け合わせることにより、「リスクの大きさ」を求めることができます。        「リスクの大きさ」=「発生確率」×「影響の大きさ」   ここでのポイントは、「リスクの大きさ」が同じでも、リスクとしては様々なケースがあるということです。例えば、発生確率が低くても、一旦、リスクが発生すると影響(強度)が強く表れるれるリスク(地震や津波、火災など、被る損害額が大きい)があります。その逆もあります。  この考え方は、災害のみならず、経営におけるリスクを検討する場合にも適用できます。リスクによる損失の程度に応じて、優先順位を決め確実に対策しなければなりません。対策とは、具体的には、知恵を出し「発生確率」を下げたり、「影響の大きさ」を小さくすることにより、「リスクの大きさ」を小さくし、少しでも損失を小さくすることです。  さらに詳しくは、『ビジネスレジリエンス思考法』上田和勇(同文館出版)第1章をご参照ください。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:リスクマネジメントによる経営(その1):リスクとリスクマネジメント】

  「逆境の源」 となるものを 「リスク」 と言います。それらの「リスク」をいかにマネジメントするか、つまり 会社が逆境に陥る「背景や原因」 (リスク)に対して適切に対応し、 未然に防止 することを 「リスクマネジメント」 と呼びます。  昨今、ビジネスや政治・経済などの環境の不透明さが日々増大しています。さらには地震や津波などの自然災害、あるいはコロナパンデミックなどのトラブルがいつまた発生するかわからない状況下にあります。  事業の再生・継続性、発展繁栄のためにも、 リスクマネジメントの重要性が益々高まっています 。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「場」のマネジメント(その6):「場の相互作用」の本質】

  改善活動などの「場」では、コミュニケーション(対話や実践)を通じて 「場の相互作用」 が起きます。その結果として今までにない「発想」や「アイデア」を得ることができます。つまり 「知識創造サイクル が回る」ということです。(ちなみに、「知識創造サイクル」とは私が命名しました)  このサイクルは、「知識創造理論」の世界的権威であり、『知識創造企業』(東洋経済新報社)などの著者でもある野中郁次郎氏により開発されたものです。組織的にこのサイクルを回すことで、種々のイノベーションを興すことが可能となります。  詳細については上述の書籍、または拙著『理念経営入門・第3巻』第3章をご参照ください。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「場」のマネジメント(その5):「場への参加促進」の要件】

メンバーが「改善活動の場」などにに積極的に参加するようになる ための要件として、以下の3点があります。それぞれ「場のマネジメントの要件」(9月8日公開ブログ)の①②③とリンクしています。 ① 方針共有 :メンバーは、基本方針に「共感」し「共有」ができる。→経営担当者やリーダーに、経営理念などの「方針成就」に対する強い「使命感」がある。 ② 相互信頼 :メンバーは、お互いに「信頼」し理解し合える。→上下及び左右の人間関係の中で、お互いに思いやり、尊重し合うことができる。 ③ 自発性 :メンバーは、「自発的」に自分の考えで、あるいはお互いに助け合うことで問題処理ができる。→権限移譲により一定の裁量権が与えられ、自由に活動できる。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「場」のマネジメント(その4):「場のマネジメント」の要件】

  リーダーが「場のマネジメント」をする際の、必須の要件は何でしょうか。私は以下の3点が必須であると思います。 ① 使命感(方針成就) :リーダーに、「経営理念」や「ビジョン」「戦略」などの「方針成就」に対する 強い「使命感」 がある。 ② 利他の精神(人間性尊重) :上下及び左右の人間関係の中で、 お互いに思いやり、尊重し合う ことができる。 ③ 自由(権限移譲) :権限移譲により 一定の裁量権 が与えられ 自由に(自発的に)活動ができる 。  3つの中でも、②が最も大切であると考えます。「利他の精神」(人間性尊重)は経営理念の核となるものです。リーダーが 身をもって日々実践 することで、 メンバーからの信頼を得る ことができ、やがて、メンバー間でも 相互信頼 が生まれるようになるからです。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「場」のマネジメント(その3):「場」のマネジメントの「目的」とその「前提」】

  「理念経営」における活動の「場」の「目的」は、 理念経営の「活動の要件」を実現 することです。「要件」として以下の3つがあります。 ❶組織「全員が一丸」となって「成果」を出す                        ❷仕事能力(技術)と人間力(精神)を共に高め、「成長」する                      ❸働きがいあふれる職場をつくる  さらに大事なことは、そのための「前提」があることです。 「全員一丸経営」のコンセプトの実現 です。コンセプトは、以下の「基本の3本柱」とそれらを支える「コミュニケーション」からなります。 ❶目標の共有化                                    ❷全員参加                                                      ❸継続的改善。  なお、「全員一丸経営」のコンセプトについての詳細は、拙著『理念経営入門・第3巻』第2章をご参照ください。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「場」のマネジメント(その2):「場」の主な効用】

 「場」とは、コミュニケーションを通じた「相互作用」を可能とする心理的・物理的スペースのことです。(9月5日公開ブログ)  「場」の主な効用として以下の3つがあると考えています。 ①「相互作用」により、「相手の立場に立って物事を見る」ことができるようになる。 ②見方が変わるので、新たな意味(価値)を見出し、今までにない「発想」や「アイデア」を得ることができる。 ③同じ「スペース」であっても、そこに集う人々の関係性や相互作用により共有される状況が変わるので、次々と新たな「発想」や「アイデア」を得ることができ。  以上3つの効用があります。要は、 「場」を適切にマネジメントする ことにより、 尽きることのない「発想」や「アイデア」が得られる ということです。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/