【理念経営2.0:「失われた30年」の本質(その2)異質性の排除】

 「失敗の本質」で5つ紹介しました。(10月17日付けブログ) 特に❺の「異質性の排除」が現在の日本の競争力低下の根本的要因であると私は考えています。「異質性の排除」とは、たとえば、ミーティングなどで、周りのメンバーと異なる意見を言うと、「馬鹿にされたり、無視されたり、邪魔者扱いされる」、ということです。

 これは言い方を変えれば「心理的安全性」が確保されていない、ということです。「心理的安全性」とは、チームのために、あるいは成果をだすために必要なこと発言したり、試してみたり、挑戦してみたりしても安全である(上述のような罰を与えられない)ことの度合いのことです。(詳しくは『理念経営入門・第3巻』第3章をご参照ください)

 言いたいことや本音が言えないと、チームで話し合ってもユニークな価値ある意見は期待できません。なので「学習効果」は得られません。また目下の課題解決のためのヒントやアイデアも得られないので「イノベーション」を生むチャンスも激減するでしょう。

 上述の記事の中で、「日本の競争力は35位まで低下した」(スイスビジネススクールIMDの「世界競争力」ランキング)というグラフが掲載されています。

 私は、コミュニケーションの「場」で「心理的安全性」を確保することは、組織にとっての死活問題に直結するだけに、極めて重要なことであると確信しています。日本復活の「かぎ」でもあると思います。


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