【理念経営2.0:「新規事業」創造とリーダーの役割(その7)トヨタの強さの秘密】

  一般的には、トヨタの強さの秘密は「かんばん」や「ジャストインタイム」などで有名な「トヨタ生産方式(TPS)」にある、と言われることが多いです。

 しかし実はもう1つその秘密があります。あまり広くは知られていませんが「チーフエンジニア(CE)制度」と呼ばれるものです。古くは「主査制度」と言われていました。    詳しくは、『トヨタのチーフエンジニアの仕事』(北川尚人著・講談社α新書)をご覧ください。

 ここまでに説明しました「新規事業創造の流れ」で、「基本構想」段階から「研究開発」「製造・出荷」までを一気通貫で担い、プロジェクトの結果の全てに対して責任を持ちます。「製品機能・品質」はもちろん「売り上げ」「利益」「シェア」など全てが対象となります。

 この立場に置かれた人にはかなりの「仕事能(技術)」や「人間力(精神)」が要求されます。そんなスーパーマンのような人はわが社にはいないと言われる方も多いでしょう。

 しかし、目標をメンバーで共有化し、適切に役割分担しつつも、必要時にはメンバーで助け合うことを前提とすれば、それほど難易度の高いことではないと私は考えています。(もちろん、全ての結果に対してメンバーで責任を負います)

 難易度の高いプロジェクトの場合は別として、中小企業でも工夫すれば、CE制度導入は、十分可能であると思っています。


<TOPページへ> 

 

コメント

このブログの人気の投稿

【理念経営2.0:レジリエンス④】

18)パープルオーシャン戦略

【理念経営2.0:全員一丸経営】