【理念経営2.0:長寿企業から学ぶ(その2):世界最古、金剛組】

  世界最古の企業は日本にあります。大阪にある金剛組で、創業1400年以上と言われています。聖徳太子より四天王寺の建立を命じられた金剛重光を祖として、西暦578年、飛鳥時代に創業しています。以来、社寺建築を業とする宮大工の集団として、また、昭和30年からは、専属宮大工らに支えられる建設会社として歩みを進めてきました。

 金剛家の第39世、金剛利隆氏の著書『創業1400年』(ダイヤモンド社)にて、氏は、生き残るうえで大切な要素として、とくに2つ挙げています。1つは、「確かな技術を持つ人材を育てる」こと。これは、由緒ある社寺の建築・修復に携わることが本業であり、きわめて当然のことと思います。 

 もう1つは、「後継者は、血縁以上に能力で選ぶ」ことです。血縁以上に、宮大工をはじめとする職人をまとめ上げる能力を重視すべき、という教訓があるからです。

 また、32世金剛喜定は、子供たちに遺言書(16の教えから成る)を残しています。一言でいえば、「何事にも動ぜず中庸の精神を保つ」こと。一見すると、「当たり前」かもしれないけれど、当たり前だからこそ生き残るための本質であり、金剛組の原点、経営の原点でもあると、氏は同著で述べています。


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