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【理念経営2.0:「働きがい」について(その8)「目指す成果」のものさしづくり】

    「目指す成果」のものさしです。  「成果」としては「顧客や社会への貢献(価値の提供)」がどの程度のレベルかで評価します。レベルは、1から5までの5段階あります。数字が大きくなると、現在取り組んでいる仕事の「職場や会社、社会に対する貢献度」が高くなることを意味します。  レベルを診断する際の考え方は、「すでに実現できている」ということだけでなく、「実現に向けて現在取り組んでいる」「実現しようと志している」ということであれば良しとします。以下、各レベルについて順にポイントのみ説明します。(詳しくは、拙著『理念経営入門・第4巻』第2章をご参照ください。 レベル1:【維持管理】伝票処理やメンテナンスなどのルーティン業務がこのレベルです。誤解されては困りますが、このレベルの仕事が、会社にとって不要とか、貢献していないと言っているのではありません。必要な仕事ですが、段階論で見る限り、第1段階に当たるということです。 レベル2:【改善】ここでいう「改善」は、各「職場」の目標達成に貢献するレベルのものです。「職場」とは、その組織の最小単位の部署のことです。いわゆるムダの除去、品質向上、余分な手間を減らしコストを下げるといった活動です。 レベル3:【大改善】レベル2の「改善」より、大幅に品質やコストを改善し、部門目標に大きく貢献するような場合です。事業部長や部門長が大変喜ぶレベルです。 レベル4:【変革】画期的なアイデアで効果が大きく、会社の利益や将来に大きく貢献するものです。レベル3の【大改善】と本質的に違うのは、従来の延長線上にある改善ではないということです。レベル3では、各部門目標に大きな貢献をするのに対し、レベル4では、部門の壁を乗り越える、全社的な「視座」で観たボトルネックの改善により、会社にも多大な貢献をするような場合です。 レベル5:【大変革】画期的な発明で大きな効果があり、会社内にとどまらず、その分野の業界にまでインパクトを与え、貢献するものです。学会や業界の「賞」を獲得できるレベルのものです。 さあ、あなたはどのレベルに該当しますか? <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「働きがい」について(その7)「働きがい」のものさしづくり】

 「働きがい」は以下のように「3つの要素の掛け算」によって表すことができます。    (10月27日付ブログ) 「働きがい」=「目指す成果」×「仕事能力の成長」×「人間力の成長」 「働きがい」は「光り輝きの量」でもあります。すなわち定量化できることになります。そのためには、方程式の右辺の各要素も定量化しなければなりません。そこで「目指す成果」「仕事能力の成長」「人間力の成長」、それぞれの光り輝きの量を計測するため(=数値化するため)のものさしをつくりました。いずれも5段階評価で、レベル1からレベル5まで、順にレベルアップします。  以下順に3回に分けて説明します。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「働きがい」について(その6)「自己実現力」について】

 「継続的改善」を行い常に新しいことに挑戦し続けることで、はじめて働きがいは得られます。改善活動の軸になるものが「PDCAサイクル」です。「PDCAサイクル」を回すためには「パワーの原動力」が必要になりますが、私はこの原動力のことを 「自己実現力」 と呼んでいます。(10月28日付ブログ)  一般に「自己実現」という場合、 「自分のための願い」を実現する ことの意味で使われることが多いと思われます。「理念経営」においては、 個人・組織が目指す「あるべき姿」を実現する力、世の中に貢献する「使命」や「夢」を実現する力 のことを言います。要は 思いの強さと方向が問われる ということです。  この「自己実現力」は「 基本スキル (PDCAサイクルを回す力)」「 基本マインド 」(思いやり・学び・反省・向上心)とそれらを支える「自助努力の精神」「価値観」より成ると考えています。詳細については拙著『理念経営入門・第4巻』第1章をご参照ください。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「働きがい」について(その5)「働きがいの方程式」が成り立つための要件】

 「働きがいの方程式」(10月27日付ブログ)が成り立つための2つの要件を下記します。 ①「継続的改善」を行い、常に新しいことに挑戦し続ける。                         ❶「あるべき姿・ビジョンの実現」に繋がる「目標」(挑戦目標・必達目標)を持つ。                     ❷「PDCAサイクル」を活用し、目標達成に向け「適切な活動のサイクル」を回し続ける。  ー「不安」や「退屈」を感じることなく「活動に思いを集中」できるように、挑戦しつつも  無理はしない。                                                  ー「目指す成果を達成する」と同時に「仕事能力と人間力をともに成長」させ、よりレベルアップした目標へ挑戦し続けていく。 ②挑戦し続けるための「パワー」があること。                         「継続的改善」を行い常に新しいことに挑戦し続けるためには、相応のパワーが必要となります。上述の❷で、「PDCAサイクルを回す」ことで適切に「改善活動」を積み重ね、その結果として「働きがい」が得られることを示しました。「働きがい」を感じている人は「輝き」を放ちます。すなわち「PDCAサイクル」は、社員が働くことによって光を放つための「発電機」に相当し、「継続的改善活動の要」とも言えるものです。                        そして、この「発電機」(PDCAサイクル)を回すための「パワーの原動力」になるものを、私は「自己実現力」と呼んでいます。(この「自己実現力」については次のブログにて) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/      

【理念経営2.0:「働きがい」について(その4)「働きがい」の方程式】

  これまでに「働きがい」について種々述べてきました。(10月24日付ブログ~)  「成果」と「成長」は車の両輪であり両方必要であること。また、「成長」の要素である「仕事能力」と「人間力」も両方必要でありバランスが取れていることが働きがいの要件であることを述べました。  以上をまとめると、一見測定が困難と思われる「働きがい」は以下のように「3つの要素の掛け算」によって表すことができます。   「働きがい」=「目指す成果」×「仕事能力の成長」×「人間力の成長」  ここで大切なことは、「右辺の3つの要素それぞれが、少しでもよいので 常にレベルアップ しなければ、働きがいは得られない」ということです。                     (「働きがいの方程式」についての詳細は、拙著『理念経営入門・第4巻』第1章をご参照ください) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「働きがい」について(その3)フローを意識する】

 「改善活動」を通じて、「仕事能力」と「人間力」が成長し、「成果」を出す(=目標を達成する)ことで「働きがい」を得ることができます。その際、前提条件があります。  改善活動の「成果目標」として、 「挑戦目標」と「必達目標」を適切に設定 することです。 「挑戦目標」の設定では、 無理をしすぎないレベル であることが大切です。無理が続くと心理的に「不安」が生じるとともに、体力的にも長続きしないからです。 また「必達目標」の設定では、無理のない、 普通に努力すれば達成できるレベル であることが重要です。このレベルより低い目標は「チャレンジ精神の不足」を意味します。メンバーは「退屈」を感じ、「無気力」に陥ってしまうこともあるでしょう。   改善活動において大切なことは、 「最大の成果」を出しつつ「不安や退屈」を感じることなく、活動に集中できる ことです。この状態にあることを 「フロー状態にある」 といいます。(『フロー体験入門』(M・チクセントミハイ著・世界思想社)などが参考になります)   フロー状態を常に意識する ことで、「着実な成果」が出せると共に、「仕事能力と人間力」の両方を「成長」させることができ、「働きがい」を得る(=幸福になる)ことができるのです。この考え方こそ、 「仕事は決して辛いことではなく、『個人の幸福と組織の生産性を両立』させることができる」 という 、 「理念経営」思想を根底から支える 「鍵」 となるものです。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/      

【理念経営2.0:「働きがい」について(その2)「働きがい」の要件②】

  「働きがいの要件」には「成果」と「成長」の2つの側面があります。今回は「成長」についてです。  「成長」とは、個々の仕事を通じて得られる 「仕事能力(技術)」 と 「人間力(精神)」 の2つの個人的「成長」を意味します。  人間は、「仕事能力」や「人間力」が成長することで、新たな価値創出に必要な知恵やアイデアが出せるようになります。そういった時に、仲間から「お前、プロになったな」とか、上司から「お前、人間的に成長したな」などと評価されると正直嬉しいものです。私は、このように「個人的に得られる幸福」という意味で 「私的幸福」 と言っています。  以上 2つの「成果(公的幸福)」(24日付ブログ)と、「成長(私的幸福)」が揃うことで「働きがい」が得られる 、と考えています。そして表情も明るくなり、オーラで光り輝くようになるのです。  「成果」と「成長」について、詳しくは拙著『理念経営入門・第4巻』第1章をご参照ください。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「働きがい」について(その1)「働きがい」の要件①】

 「働きがい」をもって仕事に取り組んでいる人は、あまり多くないのではないかと思っています。そこで、 理念経営における「働きがい」の要件 を述べたいと思います。  要件として「2つの側面」があります。 「成果」と「成長」 の2つです。まず「成果」について。  「成果」とは、個人・組織として 「新たな価値を創出」 することであり、 「顧客や社会」への貢献」 を意味します。知恵によって、良い製品やサービスを提供できることは大きな 「喜び」 であり、「働きがい」や「幸福感」が得られます。私は、「顧客や社会といった公的な面で得られる幸福」という意味で 「公的幸福」 と言っています。 「成果」と「成長」について、詳しくは拙著『理念経営入門・第4巻』第1章をご参照ください。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/      

【理念経営2.0:「失われた30年」の本質(その7)コンプライアンス(法令遵守)】

  『3つの過剰』(10月20日付ブログ)の❸:コンプライアンス(法令順守)についてです。   「コンプライアンス」とは、企業などが法令や規則をよく守ること、つまり「法令遵守」のことです。法令遵守を強化するための具体的な仕組みとして、2006年、「内部統制制度」(日本版SOX法と呼ばれます)が日本企業に導入されました。  詳しい説明は専門書に譲りたいと思いますが、この制度には、 企業にとっては 種々の問題点があると指摘されてきました。たとえば、『経営の精神』加護野忠夫(生産性出版)では、以下の4点が述べられています。 ❶制度そのものの導入に大きなコストがかかる。(膨大な作業が必要になる)      ❷日本の場合、このような制度は不要。(もっと効果のある仕組みが日本の会社にはある)❸企業の内部に 官僚主義 を蔓延(まんえん)させる。(全ての業務執行やコミュニケーションを文書で行う)                                         ❹日本企業の 独自の強み が失われてしまう。(トップダウンのしくみにより、組織での自発的で柔軟な活動が失われる)  このような警告があったにも関わらず、その後企業の活力は徐々に衰退し、「失われた30年」の主要な原因の1つとなっています。何とかしたいものです。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/      

【理念経営2.0:「失われた30年」の本質(その6)アナリシス(分析)】

 『3つの過剰』(10月20日付ブログ)の❷:アナリシス(分析)について。  昨今、日本は「分析過剰」になっている、とよく言われます。いくら分析をしても必ずしも新たな知識は生まれませんし、イノベーションも生まれません。  野中氏は 「考える前に、感じろ」 と訴えています。そして今重要なのは、「知性」よりも 「感性」 であるということです。 ソニーグループの平井一夫氏(前会長は)は、 「感動」 というキーワードを含む「存在意義(パーパス)」を組織に浸透させることで、組織の復活で見事に成功しています。  そこで本質的に重要なことは、個人に眠る思い(暗黙知)を集団で共有(= 共感 )するプロセスです。野中氏は「計画や数値ではなく、 現実を生で感じて全身全霊で共感し、暗黙知を獲得するところから始まる 。そして『新たな発想』が生まれ、『知的コンバット(戦闘)』も欠かせない」と訴えています。  このあたりに「成功の本質があるのではないか」と私は考えています。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「失われた30年」の本質(その5)プラン(計画)】

  『3つの過剰』(10月20日付ブログ)の❶:プラン(計画)についてです。「プラン」とは、「マネジメントサイクル(PDCA)」の「P」、つまり計画のことです。  計画には「目標」が不可欠です。ただ 「数値目標」の重視も行き過ぎると経営の活力を損なう 、と言われています。  多くの企業が「PDCA」を大切にしているようですが、社会学者の佐藤郁哉氏によれば、「最近は PDCA ではなく PdCa になった」、と言われているようです。 「P」の計画と「C」の評価ばかり偏重され、「d」の実行と「a」のフィードバック(改善)に手が回らない ということです。  「数値目標は 現状維持の経営 には役立つかもしれないが、 改革はできない 。欧米の科学的管理手法から発展したやり方は、感情などの人間的要素を排除しがちだ。計画や手順を優先させられると人は 指示待ちになり、創意工夫をしなくなる 」と、既述の野中郁二郎氏(一橋大学名誉教授)は述べています。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「失われた30年」の本質(その4)3つの過剰】

  「失われた30年」の原因(本質)として、もう1つ、 「3つの過剰」の観点 があります。「3つの過剰」とは、以下の「3項目がオーバー」だったということです。 ❶プラン(計画)                                     ❷アナリシス(分析)                                          ❸コンプライアンス(法令遵守)   以下、順に説明したいと思います。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「失われた30年」の本質(その3)集団主義】

 『失敗の本質』(10月17日付けブログ)の❸: 「集団主義」 についても補足しておきたいと思います。なぜなら「異質性の排除」も重要ですが、さらに 奥深いところで、この「集団主義」は「異質性の排除」と表裏一体の如く繋がっている 、と考えるからです。  「集団主義」とは、「個人主義」と対になる概念です。 「個人よりも組織全体の考え方・方針を優先する」 という考え方です。たとえば、個人が仮に意見を持っていてもあえては発言せず、またお互いの意見を尊重することもまれです。  「集団主義」においては、集団で決めたことが絶対となります。あるいは「集団の雰囲気=空気」に従うことが必須となります。ここには「個人主義」「個人の意見」の入る余地は全くありません。これでは「心理的安全性」は低く、ミーティングを開いても、問題可決に繋がる意見を期待することはできないでしょう。  環境変化の激しい昨今、上述の「集団主義」では組織は衰退していく、ことは間違いないでしょう。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「失われた30年」の本質(その2)異質性の排除】

 「失敗の本質」で5つ紹介しました。(10月17日付けブログ) 特に❺の 「異質性の排除」が現在の日本の競争力低下の根本的要因 であると私は考えています。「異質性の排除」とは、たとえば、ミーティングなどで、周りのメンバーと異なる意見を言うと、「 馬鹿にされたり、無視されたり、邪魔者扱いされる」 、ということです。  これは言い方を変えれば 「心理的安全性」が確保されていない 、ということです。「心理的安全性」とは、チームのために、あるいは成果をだすために必要なこと発言したり、試してみたり、挑戦してみたりしても安全である(上述のような罰を与えられない)ことの度合いのことです。(詳しくは『理念経営入門・第3巻』第3章をご参照ください)  言いたいことや本音が言えないと、チームで話し合ってもユニークな価値ある意見は期待できません。なので「学習効果」は得られません。また目下の課題解決のためのヒントやアイデアも得られないので 「イノベーション」を生むチャンスも激減 するでしょう。  上述の記事の中で、「 日本の競争力は35位まで低下した 」(スイスビジネススクールIMDの「世界競争力」ランキング)というグラフが掲載されています。  私は、コミュニケーションの「場」で「心理的安全性」を確保することは、組織にとっての死活問題に直結するだけに、極めて重要なことであると確信しています。日本復活の「かぎ」でもあると思います。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/           

【理念経営2.0:「失われた30年」の本質(その1)『失敗の本質』】

  10月8日づけの日経新聞で、私の尊敬する経営学者の一人、野中郁次郎名誉教授(一橋大学)の記事が掲載されていました。「失われた30年」について、大変貴重な見解を述べていますので、本ブログコーナーにて順に取り上げたいと思います。  (その1)は、「失われた30年の本質」です。氏には共著として 『失敗の本質』 があります。その中で、第2次世界大戦での敗戦(失敗)の真の原因(=本質)として、以下の5点を挙げています。(  )は、私なりの補足です。 ❶旧日本陸軍の戦略のあいまいさ(リーダーによって、部下への指示・命令が異なる)                                      ❷短期志向 (目先の利益に従う)                                               ❸集団主義(個人主義と対になる概念。個人よりも組織全体の考え方・方針を優先する) ❹縦割り(業務ごとに、縦で分けられている組織形態)                                 ❺異質性の排除(異なる意見を持つ者は、グループから排除される)  氏は、 「過去30年の日本も、底流にある問題は当時の日本軍と変わらなかった可能性がある」 と述べています。私も全くの同感です。皆さんの会社・組織に当てはめてみると納得がいくのではないでしょうか。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その11)3つのステップ:③多様な意見を尊重する】

   「専門性を身につける方法」の3番目のステップとして、 「③多様な意見を尊重する」 があります。  自分自身の思考にも「バイアス」(先入観)がかかっていることを意識する必要があります。特に、「自分の属しているごく狭いグループの考えをそのまま自分の考えにしてしまい、そこから抜け出そうとしない」」というのは、ビジネスパーソンに比較的多いケースです。  いくつもの答えがありうる問いに対して、一人ひとりが自分の意見や考えをもって、それを ぶつけ合うことでブレークスルーを目指す場 が、知識創造の根底にあります。なので 対話を通じて「考える」 ことが欠かせないのです。(詳しくは既述の『専門性の身につけ方』をご参照ください) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その10)3つのステップ:②オリジナリティを発見する】

  「①自分らしい問いを立てる」ということができたら、次は 「②オリジナリティを発見する」 ことが必要です。  価値のある専門性は、その人しかもっていないオリジナルなものです。自分が立てた問いに答えていくにあたって、それを 自分ならではの専門性につなげていく ためには、 問いの「新規性」と「独自性」 が生命線となります。  誰も立てたことのないを立てれば、その問いに答えたあなたはパイオニアになりますし、他に競合相手がいないのですから、その分野の第一人者にもなれるのです。  限られた時間のなかで答えが出る問いを立てることで、問いから答えまでのプロセスをいったん経験すれば、あとは問いのスケールを拡大したり、問いの対象を変えたりしても、応用が可能となるのです。すなわち、 専門性を身につける「型」を横展開して、自分らしい専門領域をつくることができる ようになるということです。(詳しくは既述の『専門性の身につけ方』をご参照ください) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その9)3つのステップ:①自分らしい問いを立てる】

   「専門性を身につける方法」 として「3つのステップ」があります。  最初のステップとして、「① 自分らしい問いを立てる」 があります。  大学は「単位を取得する」場所ではなく「学びたいことを学ぶ」場所です。会社は「仕事を遂行する」場所ではなく「世の中のためになる仕事をつくる」場所です。  ですから、 「問いを立てる」 行為は、 自分にとって大事な問題・課題は何か? ということを自分自身に問いかけて、 自分は社会の中で何をしたいのかを発見する うえで、絶対に欠かせないステップになります。(詳しくは既述の『専門性の身につけ方』をご参照ください) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その8)すべての知識はつながっている】

   体系化された知識は、他の知識と関連づけられた知識 であり、 全体像を俯瞰しうるもの であるといえます。 知識は「出現」するものではなく、「進化」するもの だということを、常に意識する必要があります。   つまり、 新しい知識というのはすべて、これまでにあった知識の進化系 であると、断言することができるのです。   知識は、何もないところから出現することはない ということを踏まえると、専門家と非専門家の違いというのは、 知識と知識の「関連づけ能力」にある といえます。 (詳しくは既述の『専門性の身につけ方』をご参照ください)     <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/                                        

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その7)専門知識の体系化】

   専門知識とは「体系化された知識」 のことです。つまり、個々の知識を知っていたとしても、それが頭の中でバラバラな状態になっていて、 「知識と知識の関連性」 や 「全体としてどういう構造になっているのか」 といったことがわからないのでは、専門知識を持っているとは言えません。   自分の頭の中で「個々の知識が組み上がって整理された状態になっている」(=体系化されている) ことが、専門性を身につけるためには必須です。(詳しくは既述の『専門性の身につけ方』をご参照ください) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その6)専門知識の生産者を目指そう】

  本来のプロフェッショナル(専門知識人)は、「専門知」を用いて、国や産業や企業組織のために、技術的・機能的な問題解決に貢献できなければなりません。ゆえに、専門性を以下のように定義できます。 「専門性とは、 専門知識のインプットではなく、専門知識のアウトプット である」  この観点に立てば、専門知識をどんなにインプットしたとしても、それが専門知識のアウトプットにつながらなければ「専門性」とは呼べません。別の言い回しをするなら、 専門知識の「消費者」ではなく、専門知識の「生産者」になる ことを目指す必要があるということです。  そのためには「どうすれば専門知識を効率的に得ることができるか?」といった「消費の仕方」ではなく、「専門知識はどうやって生み出すことができるか?」という「生産の仕方」を理解することが重要です。そして、その答えは 「研究」 にあるのです。 ( 既述の『専門性の身につけ方』より引用) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その5)「型」をものにする】

   さまざまな経験が蓄積され、試行錯誤を繰り返しているうちに無駄なものがすっかりなくなって、機能性・合理性・安定性をもつようになったとき、それが「型」になるということです。  そうやって洗練されてできあがった「型」には、 再現性 があります。このことを踏まえて、 専門的な知識を生み出すということを、繰り返し繰り返しやっている のはどこかというと、基本的には 大学の研究 ということになります。  一般のビジネスパーソンは研究に打ち込む必要はあまりないのですが、 専門性を身につける「型」を知ることで、専門性の移り変わりが速い時代に適応する ためのスキルを習得することができるのです。( 既述の『専門性の身につけ方』より引用) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/    

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その4)専門性が身につかない理由】

  専門性を身につけることの必要性を理解し、主体的に学ぼうとしているにもかかわらず、専門生がなかなか身につかない理由は、いったいどういったことなのでしょうか。ビジネスパーソンが陥りがちな4つの失敗パターンを下記します。(詳しくは既述の『専門性の身につけ方』をご参照ください) ❶すぐに役立ちそうな知識を吸収しようとする:すぐに役に立ちそう(使えそう)という基準はきわめて短絡的なものであり、本質的な学びには結びついていかない。 ❷年収をアップさせるために勉強する:お金をモチベーションにした勉強はいずれどこかで限界が訪れる。 ❸過去の実績や経験に価値を置いている:専門生がアップデートされずに錆びついてしまう(知の陳腐化)。 ❹仕事に直結する専門分野しか目に入らない:「やらなきゃ」「やったほうがいい」ということよりも、「やりたい」という気持ちを推進力にして取り組んだ方が、身につくのが断然速い。  <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/                               

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その3)AIvs.人間の頭脳】

  ご存知の方も多いことと思いますが、人類のなかでも優れた頭脳や思考力をもつ世界のトップ棋士(チェス、将棋、囲碁など)が、その誇りをかけてAIとの戦いに挑みました。しかし、 盤上の頭脳戦 において人間は敗北しました。今や飛ぶ鳥を落とす勢いの藤井聡太七冠であっても、AIにかつことは不可能に近いと言われています。                        したがって、AIと同じ土俵で戦う、すなわち、 AIができることを仕事にしていると、確実に敗北する ことになります。  だとすれば、ビジネスパーソンが取るべき選択肢は、 AIが進化してもできないと思われる領域の専門性を身につけていく ことです。   AIの進化を最大限に活用して、人間ならでは自分ならではの強み(=専門性)を磨く ことが、キャリアを切り拓くための最善手になるでしょう。(既述『専門性の身につけ方』より) <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その2)自己変革のキーワード「専門性」】

 もはや、「自己変革」を避けて通れる時代ではなくなりつつあります。自己変革のキーワードは何なのでしょうか。  それは 「専門性」 です。専門性とは、 すでに存在する専門知識を「インプット」(記憶)することではありません 。いくら専門的な知識を頭にいれても限界があるし、やがて陳腐化するでしょう。   専門性とは、新たな専門的な知識を「アウトプット」(創出)できることを意味します。   (『専門性の身につけ方』国分峰樹・〔フォレスト社〕より)  希少価値のある専門性を身につければ、企業からも求められる人材になり、組織で働き活躍するチャンスを得ることができます。そこで力を発揮できることができるのです。  さらには、持続的かつ他の組織でも専門性を発揮できるようになるためには、 「専門性を身につける方法(型)」を体得する ことが必須となります。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「専門性を身につける」(その1)「自己変革」が求められる時代】

 現在のビジネス環境においては、特にChatGptの登場によって AIに仕事を奪われる現実味が増してきた と言えそうです。 他の人でも代わりがきくような仕事 を、自分にしかできないように抱え込んでこなしていても、その対価として今と同じレベルの給料が支払われつづける可能性は極めて低い時代になりつつあります。  組織全体として見た場合も同様であり、そういった社員(経営幹部も含む)ばかりの企業では、独自性・優位性を保持して成果を出しつづけ、他社との競争でサバイバルしていくことは益々困難な時代になってきていると言えるでしょう。  そこで、経営幹部はもちろん、社員全員が、それぞれの使命・役割を果たすべく、 プロフェッショナルとしての自覚 を持つことが不可欠です。各人に 自己変革の追求 が求められます。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「経営マインド」(その5)】

  4つある「経営マインド」の④を説明します。文末の数字は、関連する「理念経営の要件」の番号⑴~⑷に対応しています。(「経営マインド」「理念経営の要件)については、公開ブロブ「経営マインド」(その1)をご参照ください) ④「変化」には、常に危機意識を持ち、冷静な判断に基づき決断し、迅速に対応する。 (→⑶⑷)  昨今、「環境変化」は「常態化」していると言えます。永続的発展・繁栄のためには、常に危機意識を持ち、冷静な判断に基づき決断し、迅速に対処することが必須です。「迅速な対処」を是非「カルチャー」にしたいものです。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「経営マインド」(その4)】

  4つある「経営マインド」の③を説明します。文末の数字は、関連する「理念経営の要件」の番号⑴~⑷に対応しています。(「経営マインド」「理念経営の要件)については、公開ブロブ「経営マインド」(その1)をご参照ください) ③決断に際しては「創造的直観」を大切にしつつ、「仮説」「検証」に基づく実証主義を忘れない。 (→⑶)  特に、過去に経験のない決断をする際には、現状に縛られることのない、「創造的な直観」を働かせることが大切です。その上で、「仮説」を立て、データや情報に基づく「検証」の後、決断するという「実証主義」を確実に守ることが必須です。  そうすれば、着実な成果が出るでしょう。そのためには、「実証主義」を「カルチャー」にすることが望まれます。   <TOPページ理念経営へ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「経営マインド」(その3)】

 4つある「経営マインド」の②を説明します。文末の数字は、関連する「理念経営の要件」の番号⑴~⑷に対応しています。(「経営マインド」「理念経営の要件)については、公開ブロブ「経営マインド」(その1)をご参照ください) ②「経営理念」「ミッション」「ビジョン」実現に向けての責任感・使命感・情熱を持つ。決してぶれない。 (→⑵⑶⑷) 「理念経営の基本コンセプト」実現に向けて、「強い責任感」「強い使命感」「燃えるような情熱」を持つことが必須であるということです。どんなに経営環境が厳しくても、決してぶれることはないでしょう。   <TOPページ理念経営へ> https://rickrinen.blogspot.com/  

【理念経営2.0:「経営マインド」(その2)】

 4つある「経営マインド」(①~④)を以下順に説明します。文末の数字は、関連する「理念経営の要件」の番号⑴~⑷に対応しています。(「経営マインド」「理念経営の要件)については、公開ブロブ「経営マインド」(その1)をご参照ください) ①日頃より、「謙虚さ」「反省の心」を大切にする (→⑴⑵)   1つ目は、日頃より「謙虚さ」や「反省の心」を持ちましょう、ということです。経営担当者や幹部リーダークラスの人は、多くの人の上に立つが故、どうしても自尊心や慢心・うぬぼれ、といった特別の意識が出てることがあるようです。   そうした場合、「自分は他の多くの人々の力に支えられている」といった「謙虚さ」が不足しているのかもしれません。  日頃から「謙虚さ」や「反省の心」を大切にすることは、「徳あるリーダー」を目指すための大前提であると思います。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/