58)経営理念について(その8:経営指針➂;経営コンセプト)
みなさん、こんにちは!
今日は、経営指針➂、「経営コンセプト」です。
ここで言う、「経営コンセプト」というのは、現在取り組んでいる複数の事業を絞り込んだり、新たに事業を始める際の、対象事業の適否を判断する際の基準となるものです。
シンプルで使い勝手もいいと思います。とくに、新規事業を興す場合には、価値ある武器となるでしょう。以下、ご紹介したいと思います。(『ビジョナリーカンパニー➁』より引用。筆者、加筆再構築)
シンプルで使い勝手もいいと思います。とくに、新規事業を興す場合には、価値ある武器となるでしょう。以下、ご紹介したいと思います。(『ビジョナリーカンパニー➁』より引用。筆者、加筆再構築)
自社の『経営コンセプト』の作成は、下記の4段階にて行います。
【作成のステップ】
➀ステップ1:以下つの質問❶、➋に対し、該当すると思われる事業を率直に、リストアップします。
註)事業としては、「製品・サービス販売型」なのか、「顧客体験提供型」なのか、といった「ビジネスモデル」(商売のやり方)のイメージを予め持っておくとよいでしょう。「ステップ3」で大いに関係してくるからです。
質問❶:自社が世界一になれる事業は何か?
質問➋:情熱をもって取り組める事業は何か?
➁ステップ2:質問❶と➋とで、重なる事業を1つ選択します。(重なる事業がなければ
視点(着眼点)、視座(立ち位置)、視野(時間、空間の範囲)を変えてみて、質問❶、➋をくりかえします。
➂ステップ3:下記の質問❸について検討します。
質問❸:ステップ2で選択した事業に対し、利益を継続的に生み出す、原動力となる財務指標は何か?
商売のやり方(ビジネスモデル)や管理のしかたによって、「質問❸」の答えはかわってくるでしょう。
この点について、2つの事例で簡単に補足させていただきたいと思います。(いずれも、『ビジョナリーカンパニー➁』からの引用。筆者、加筆修正)
事例1)サーキット・シティー(小売り専門店チェーン):通常、店舗当たりの利益でみるでしょうか。多店舗展開で、同一地域に密集すると、どうしても、お互いの店舗で、けん制し合い、規模の経済が効きにくくなります。そこで、一店舗当たり利益から、地域当たり利益に変更することで、地域ごとに業績を考えるようになりました。店舗間でのチームワークが改善され、競合に差をつけることができました。
事例2)ジレット(髭剃りメーカー):「ジレットモデル」といわれるぐらい、有名なビジネスモデルの会社です。髭剃り本体を安く販売し、利益の厚い替え刃で利益をあげ儲ける、といった商売のやり方です。社内では、「本体」の部門と「替え刃」の部門があるでしょう。当初、部門当たり利益で管理していましたが、顧客一人当たり利益に変更することで、結果、ビジネスは大成功しました。
➃ステップ4:以上の質問❶、➋、❸の検討結果を合わせて、一つの考え方として完結にまとめあげます。これを「経営コンセプト」と呼びます。
この「経営コンセプト」は、「経営マインド」をベースにして、具体的に事業を展開する際の、経営陣にとっての強力な「武器」となることでしょう。
ただし、どこの会社でも通用する「一般解」ではないので、武器として、皆さんの会社の状況にあった使い方をしていくことが大切であると思います。
この武器の、現実の世界での使い方の手順やルールについては、次回、学んでいきたいと思います。
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