65)最強のリーダーシップ(その1:木鶏(もっけい)①、木鶏とは)

 みなさん、こんにちは!
今日は、「木鶏」という言葉の意味を、みなさんとシェアしたいと思います。

「木鶏」というと、知らない方が多いことと思います。
私自身、何年か前に、中国古典に関心があったときに、初めて知りました。
徳あるリーダーの、一つのシンボルになりそう、ということで、今回、取り上げてみました。

「木鶏」とは、「荘子」という書籍に収められている、故事に由来する言葉です。

「木彫りの鶏のように全く動じない、闘鶏における最強の状態をさす」という意味があるようです。
昭和の名横綱、双葉山の、座右の銘としても有名です。白鵬も双葉山を師として仰いでいるようです。おそらく、「木鶏」をイメージしていることでしょう。

ちなみに、闘鶏における、最下位から順に、下記のように説明されています。

1、空威張りして、闘争心にあふれている。
2、他の闘鶏の声を聞き、姿を見るだけで、いきり立つ。
3、目を怒らせて、己の強さを誇示する。
4、他の闘鶏が鳴いても、全く相手にしない。まるで木鶏のように泰然自若としている。

以下のような解説があります。

「表面にあらわれた勢いを少しづつ消し、立ち向かう気力を心に収める。
これは闘志をなくすことではなく、闘志を心の中に収めること。これが「徳」となる。
闘いに勝利する要素は、勇猛さやテクニックにあるのではなく、その特性にあるのだ。」
(『荘子の心』より引用)

「悪い状況に直面している時、ヤマ場を乗り越えることができるかどうかは、自分の心境に拠っている。心境が外の恐怖に打ち勝つほど広大であれば、本当の勇者になり、持っている技を発揮することもできる。だが、もし外の環境に負けたなら、何事も成し遂げられないだろう。(同上より引用)

ビジネスの世界で、リーダーシップの在り方として、「覇道」と「王道」とが、比較されることがあります。
理念経営を担うリーダーとしては、当然、「覇道」ではなく、「王道」を目指すべきであると思います。
その際、この「木鶏」が参考になるのではないでしょうか。

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