【理念経営2.0:存在意義(パーパス)とブランディング(その1)】

「 経営理念」の構成要素として、「基本理念」「あるべき姿」「使命」「経営指針」「活動指針」の5つがあります。(詳しくは拙著『全7巻シリーズ第1巻』第3章をご参照ください)

 ここでは「あるべき姿」に着目します。                             「あるべき姿」とは、組織として目指すべき「理想像」のことであり、「北極星」のようなものです。従来では、「あるべき姿」とは、創業者や組織としての「志」を示すものが典型であると思います。しいて言えば、組織起点であり、顧客や社会の立場から構築されていないのが一般的と思います。

 しかし、価値観の多様化する昨今では、従業員からは、「自分のやっている仕事がどんなふうに社会の役に立っているのかを実感したい」というニーズがあります。(7月22日付ブログ) また、顧客や社会からも、その企業がどういう良いことをしているのかを知りたいというニーズもあります。(同上ブログ)

 したがって、従来型の組織起点の「あるべき姿」では、従業員や顧客・社会からのニーズには応えることが難しいと思います。私の提唱するする「理念経営」での「あるべき姿」は、「従業員よし、顧客よし、社会よし」の三方よしの精神がベースにあります。また、「社会的課題解決」を「中核」として含むことを基本としています。なので、従来のような単なる組織起点の「あるべき姿」とは異なり、「会社」「顧客」「社会」の中間位置に立脚してつくられていることになります。したがって、三方からのニーズに答え、共感の得られる「あるべき姿」=「存在意義(パーパス)」となることができるのです。


<TOPページへ>

https://rickrinen.blogspot.com/  

コメント

このブログの人気の投稿

71)経営理念の事例:JALグループ

【理念経営2.0:レジリエンス④】

18)パープルオーシャン戦略