【理念経営2.0:経営理念の浸透は、トップダウンでは困難】

 私の考える「理念経営」の定義を下記します。
「利他の思い」を起点とする「経営理念」を経営の中心軸とし、一連の経営活動を通じて成果を出し、多くの人々を幸福にする「経営のあり方」(『理念経営入門』第1巻より)
 創業者や経営トップ・幹部で、いくら素晴らしい「経営理念」をつくっても、組織のメンバーが理解・納得できず、自分事として自発的な行動に至らないことが多いです。つまり「経営理念」が組織に浸透しなければ、「理念経営」といっても、得られる成果は限られるでしょう。
 一昔前とは時代環境も変わり、社員の価値観も随分多様化しています。「朝礼での唱和」「社歌」「経営トップの講話」など、多くの企業ではあれこれ工夫されていることでしょう。
 しかし、できあがった「経営理念」の単なるトップダウン(上意下達)である限り、多くの社員は自分事として受け入れることは難しいです。おそらく多くの経営トップが悩まれていることと思います。
 効果的と思われる方法を1つ紹介したいと思います。
 経営トップや幹部の単なるトップダウン(=命令)では、もはや全く通用しません。自分を主語として(=自分も会社の一員)、会社の「過去の歴史」と「未来のビジョン」を語り、そして「現在の経営理念」を語ることで、多くの社員の共感が得られやすくなります。そして自発的な行動に繋がるようになる、と言われています。そういった手法が「語り」(ナラティブ)です。
「経営理念の浸透」については、拙著『理念経営入門・第1巻』第3章、「語り(ナラティブ)」については、『理念経営2.0』(佐宗邦威著)第4章をご参照ください。

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