8)コーヒーブレイク:最近目立ってきた「ESG」とは

最近、日本のマスコミでにわかに取り上げられるようになった「ESG」、何かご存知でしょ

うか? 本日の日経の第一面のトップ記事でも取り上げられていましたので、私の方からも

簡単にコメントしたいと思います。

ESGとは、一言でいえば、投資家の保護のための指針です。Eは環境(ENVIRENMENT)、S

は社会(SOCIAL)、Gは企業統治(CORPORATE GOVERNANCE)

です。

地球環境資源を守ったり、社会対する不公正や企業の不正経理などを抑止する、といった目

的があります。株主や機関投資家を不正なリスクから守ろうとするものでもあります。

私が注力したいのは、Gの企業統治です。私がまだベンチャー企業に勤めていた2006年こ

ろ、「内部統制法」(企業統治のための具体的なシステムのことです)として米国から導入

されたという記憶があります。

不正経理の常習犯のような企業には有効かもしれませんが、「三方良し」の精神で経営して

いる企業にとっては、余分な仕事が結構増えて、経営者には大きな負担となりかねないもの

です。

外圧的に「あれするな、これしろ」といった規制をすることになり、本来自発的に活動しよ

うとする「企業の自由な精神」を劣化させる可能性があります。

一流の経営学者も、「この法律が日本の経営をだめにする」と言っていたのを記憶していま

す。理念経営の目指す理想の姿とは、真逆になる可能性が大きいと思います。

もう1つ、共有したい情報として、日本では投資家保護の動きがまだありますが、本場の米

国では、リーマンショックを経て、最近、「今までの投資家最優先は止めよう。従業員をも

っと大切にしよう」といった動きがあるようです。

何が正しく何が正しくないか、我々はしっかりウォッチしていく必要がありそうですね。

<TOPページへ>
https://rickrinen.blogspot.com/

コメント

このブログの人気の投稿

71)経営理念の事例:JALグループ

【理念経営2.0:レジリエンス④】

18)パープルオーシャン戦略