13)コーヒーブレイク:米経済界も「脱・株主第一主義」を宣言

みなさん、こんにちは!

先に、ESGについてとりあげました。中で、とりわけ「Governance(企業統治)」は、株主

保護の色彩の濃いものであり、企業経営に対しては大きな負担になっている旨、お話しまし

た。

今日は、このGovernance(企業統治)に関連してもう1点、情報をシェアしたいと思いま

す。

ご存知の方も多いかも知れませんが、米国では、昨年8月に、米国最大規模の経営者団体

「ビジネス・ラウンドテーブル」が「脱・株主第一主義」を宣言している、ということで

す。発表された宣言では、尊重する利害関係者(ステークホルダー)の優先順位として、➀

顧客、➁従業員、➂取引先、➃地域社会、⑤株主の順に挙げ、株主利益は5番目に位置づけら

れたのです。


50年近い歴史を持ち、1997年には「株主第一主義」を宣言した同じ経営者団体が、22年

後には「脱・株主第一主義」に転じたことになります。株主資本主義や米国型経営が、大き

な転換点を迎えていることを物語っています。


本来日本の経営は、「三方良し」を柱とした「理念経営」が基本であったと思います。

因みに、「三方良し」とは、「売って良し(売り手満足)、買って良し(買い手満足)、世

間良し(社会に貢献)」のことを言います。近江商人の経営哲学として有名ですが、現在で

は、「日本的経営」の中心的な経営哲学とされています。

しかし、戦後、米国型の経営スタイルを追随し、バブルが弾けるまではよかったのですが、

結果的にはそれが一因となり、日本企業の相対的劣化が進み、現在にまで至る、と言われて

います。

最近、まだ少数意見かもしれませんが、「脱・米国型経営」が叫ばれ始めています。アフタ

ーコロナでもあります。日本においても、「三方良し」の精神、「二宮尊徳」の精神を復活

させ、日本企業の再興を図るのに絶好のタイミングが訪れているのではないでしょうか?

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