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20)利益追求主義から経済・社会価値両立の時代へ

みなさん、こんにちは! いよいよ長かった梅雨が、名古屋でももうすぐ明けるけるようです。やはり、青空が見えるようになると、気分も軽やかになりますね。 さて、エンロン事件(2005年)やリーマンショック(2008年)があり、「資本主義も自由が行き過ぎると、万能ではなく、むしろ弊害が多くなるのだ」ということを、多くの人が理解するようになっています。 その後、コンプライアンス(compliance、法令順守)をやむなく導入する企業が多くなっています。2005年は、私は京都のベンチャーに勤務しておりましたが、まさに、コンプライアンス導入の準備中でした。 しかしこれが、「日本の経営の元気をなくしている一因」とも言われています。行き過ぎた資本主義(ppp、利益追求主義)の反動?として、CSR(企業の社会的責任)導入企業も多くなっているようです。コンプライアンスが、部分的に、このCSRを支えていると言われています。 ただ、CSR(企業の社会的責任)は、NPOやNGOのように利益を生み出す力はありません。持続可能性が劣るという欠点があります。 そこでpppに代わり、「これからの資本主義は、CSV(Creating shared value;経済・社会価値両立の企業)である」と、競争戦略で有名なマイケルポーター教授が主張しています。これは、「本業を通じて社会価値も経済価値も強くする、CSVを目指すべき」、という考え方です。 ESGやSDGsの動きも活発になっていますように、やはり、今後はこのCSVの方向であると、私も考えています。 実は、CSVは、日本にとって本来得意な考え方でした。日本的経営のコンセプトを一言でいえば、「三方良し」ですよね。「CSVの本質は、三方良しである」と、ある経営学者は言っております。 バブルが弾けて後、日本は欧米流の経営手法を盛んに取り入れてきましたが、皮肉にも欧米は、日本的経営に向かっているように見えます。日本的経営「三方良し」は、マイケルポーター教授によると「利益率が低すぎる」と批判をしているようです。 とはいえ、日本の未来産業を担う理念経営者としては、日本的経営を軸として、さらに付加価値を高め、利益率も高める経営を、自信をもって目指していくべきと考えています。「三方良し」で良し!! ですね。 <TOPページへ> https://rickrinen.blo...

19)ホワイトオーシャン戦略&マイクロヒット戦略で、新しいビジネスを!

みなさん、こんにちは! 梅雨は来週まで持ち越しのようですね。 心機一転、何か新しいビジネスを考えましょう! コロナ過にあって、確実に新たなビジネスを考えるための、強力な武器になる戦略はないかと思案中です。 オーシャンシリーズで、実はもう一つの戦略があります。「ホワイトオーシャン戦略」です。 レッドオーシャン、ブルーオーシャン、パープルオーシャン、3つに共通している点があり ます。それは、「視野はいずれも外、市場に向けられている」ということです。「自社の持 つ強みを、いかに市場のチャンスと結びつけるか」といった発想ですよね。しかしこれは、 「自社の強みはほぼ固定され思考停止中、外界でのチャンスばかりに目を奪われている」と も言えます。 ここでホワイトオーシャンの名前の由来をご説明します。ホワイトとは、「余白」のこと で、「 自社のもつ経営資源には、まだ生かし切っていないものがいっぱいある 」という点に 注目します。  たとえば「人的資源」には、自分も含めた社内の人材だけでなく、昔活躍していたベテラン 社員もいるはずです。それから、昔使っていた技術。今は時代遅れということで見向きもし ていないものはありませんか。商品やサービスも然りです。以外に良いものが眠っているの ではないでしょうか? また、昔お世話になったお客さまや、仕入先。販路や販売システムなど、、、。 一度、そういった経営資源(余白)の棚卸をこの際徹底的にしてみたら、意外な、「強味」 が見つかるかもしれません。それを活かして商品やサービスを考えましょう。 「シンプルなコンセプトほど効果がある」と言われています。また、それを確実に購入して くださるお客様もいるはずです。顧客ターゲットも欲張って大きく広げすぎず、小さくし絞 るほうが効果的です。 商品やサービスのコンセプトを小さく(マイクロ)絞り込むことと、遡及するお客様も小さ く(マイクロ)絞り込むこと。このようにすると経費はほとんどかからないので(これもマ イクロ?)、リスクはほとんどありませんし、次から次に新しい試みもできます。そのう ち、必ずヒットが出ると思いましょう。ちなみにこの戦略は、気づかれた方も多いと思いま すが、「マイクロヒット戦略」と言われています。 ホワイトオーシャン戦略で新たな強みを発見し、それを活かした小さな商品・サービスを開 発すること。...

18)パープルオーシャン戦略

みなさん、こんにちは! 今日のタイトル、「なんだこれは?」 と思った方も多いのではないかと思います。ヒント は、レッドオーシャン、そしてブルーオーシャン。そうです、赤と青を混ぜると紫になりま すね。 先回、「ブルーオーシャン戦略」についてお話しました。本質は、大変オーソドックスな、 「スマート(価値を高める)・リーン(コストを削減する)戦略」に含まれる、といった内 容です。 しかし実際のところ、「価値を高め、 同時に コストを下げる」ことは、一般的に難易度が高 いと言われています。また、Q&B(低価格のヘアカット専門店です)は、ブルーオーシャン の一例と言われていますが、その後、簡単に真似されてしまいました。このように、「ブル ーオーシャン戦略」は、「ノウハウが簡単に見破られやすい」という欠点があります。 一方、「パープルオーシャン戦略」の場合、思いっきりぜい肉をそぎ落とし低コスト化した 後、高付加価値化を狙います(逆もあるかも?)。現状のベースから飛び石のようにジャン プすることなく、シナジーを聞かせながら2段階で新しい事業モデルを実現しますので、成 功確率は高く、簡単には真似できないと言われています。 最近の国内の事例としては、ユニクロが有名です。ユニクロは、より低価格のGUをオープン し、さらに、よりデザイン性の高いTheoryをオープンしました。それらで研究しノウハウを 蓄積してから、両者の特徴を生かし、現在東京有明に”有明モデル”なるものを建設中のようで す。DX(デジタルトランスフォーメーション)を取り込み、従来の直列型のバリューチェー ンから、ネットワーク型のバリューチェーンへと組織を進化させています。「より高付加価 値、低コスト化を狙っている」と言われています。 まさに、典型的な「パープルオーシャン戦略」と言えるでしょう。 皆さんもアフターコロナに向け、身近なところからこの「パープルオーシャン戦略」にチャ レンジしてみてはいかがでしょうか? 先にお話しした「フルーガルイノベーション」とも 一脈通じるものがありそうですね。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/

17)ブルーオーシャン戦略の本質

みなさん、こんにちは! なかなか梅雨が明けないですね。コロナもありスッキリしません。そこで名前だけでもと思い、「青い海・ブルーオーシャン戦略」を取り上げることとしました。 皆さんよくご存知と思います。「レッドオーシャン」が既存市場での激しい血みどろの戦い を象徴している一方、「ブルーオーシャン」は、激しい競争から脱し、無競争の青い海でビ ジネスを展開しようとするものですね。 サウスウエスト航空(LCC)の事例でいいますと、通常の旅客機と自動車の「いいとこど り」をしたようなものです。「一般の旅客機より安く、自動車のように好きな所へ行ける飛 行機」というわけです。つまり、「低コストでより高い価値を生み出すこと」が本質と言え るでしょう。 こういった戦略は、「スマート(価値)・リーン(低コスト)戦略」とも呼ばれています。 既存市場の中でこういった発想をすると、ブルーオーシャン戦略もより身近なものになるの ではないでしょうか。2つほどの続編を予定しておりますので、是非、楽しみにしていてく ださいね。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/

16)アフターコロナはものづくりが重要になる!

みなさん、こんにちは! アフターコロナでは、「もの(以下、サービスもふくむ)づくりが大切である」と言われて います。 コロナテックと呼ばれるIT関連の業種が、ますます盛んになるようです。 一方、こういった仮想的な実態の伴わない業種に対し、日本では特に低迷している「ものづ くり」が今後、コロナを機会に重要になり、復活すると言われています。もちろん、部品や 材料も海外からの輸入に頼らず、すべて国産で対応することも、コロナのような非常事態に は大切な戦略となります。 顧客に喜んでいただける価値を提供し、社会の豊かさや幸福を具体的に実現していく「もの づくり日本」を、是非復活させたいものです。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/

15)アフターコロナの企業経営の本質は?

みなさん、こんにちは! 私の住んでいるところでは、気温が33度と本年最高でした。本日もアフターコロナという ことでもう1つ、頭に残っているものがありまして、皆さんと共有したいと思います。 コロナにより、多くの「資本主義の秩序」が崩れつつあると言われています。また、「コロ ナテック」という言葉が使われています。「コロナに端を発した諸問題を解決するための技 術」のことだそうです。 この分野でも競争は激しく、日本は、この分野でも随分後手に回っているようです。こうい った様々な状況の中、経営の本質について述べている記事が雑誌にありましたので、ご紹介 します。 経営に携わる者として、「一体今後の経営の在り方はどうなるのだろうか?」と思う方が多 いのではないかと推察するからです。 私も親しんでいる新進気鋭の経営学者が、以下のように言っています。「アフターコロナで も、企業経営の本質は全く変わらない」と。そして重要なこととして、「ビジョンとその腹 落ちによるイノベーションこそが、企業の生き残りを分ける」と主張しています。 また、「新型コロナが企業にもたらすものは、 方向転換 ではなく 加速 である」とも言ってい ます。やはり、「生き残りのためのキーワード」は「イノベーション」のようです。これ は、ビフォアコロナでも言われていたことですよね。「 より加速する覚悟 」が必要というこ とでしょう。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/

14)アフターコロナで有効な技術革新の手法

みなさん、こんにちは! 梅雨ももう少しで明けるようです。 アフターコロナということで、「今後はこのようになる」ということが盛んに言われていま す。ある雑誌(『アフターコロナ』)で述べられていた、マネジメントに関連した記事で、 皆さんと共有したい内容がありましたので、ご紹介いたします。 それは「技術革新の手法」についてです。現在の新製品開発では、一般的に、「競争が激し く、より高付加価値で、多機能なもの」が追求されています。しかし、コロナ禍で、急遽に クローズアップされているものが、今回取り上げます、「フルーガルイノベーション(質素 倹約型革新)」といわれる技術革新手法です。 もともとは2010年ごろ、アフリカやインドなどの新興国で事業を始める際に必要な手 法、ということで、初めて注目されるようになりました。「製品の機能を必要最小限にそぎ 落し、安価なコストで製造販売する手法」です。私の記憶では、当時は「ジュガードイノベ ーション」と呼ばれていました。英語とヒンズー語の違いで、内容は同じものと考えていま す。 当時、日本の家電メーカーがインドなどに高機能の製品を輸出したり、現地で生産しようと していました。しかし、必要以上の機能で、価格も高いので、現地の人からは受け容れられ ず、全くの不振でした。 今回コロナ過で、「フルーガルイノベーション(質素倹約型革新)」が急遽にクローズアッ プされてきたのは、人口呼吸器の数が不足し、大問題になったことがきっかけです。精密機 械で製造も簡単ではなく、熟練者でないと操作もできないようです。現在、一般的な価格は 100万円以上するそうですが、3Dプリンターを駆使する等により、「価格を1万円に抑 える」という目標で、開発が進められているとのことです。 今後は一般の製品にも、こういった質素倹約型技術革新による製品やサービスが、続々と登 場してくるのではないかと、私は考えています。以上、ご参考になればと思います。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/

13)コーヒーブレイク:米経済界も「脱・株主第一主義」を宣言

みなさん、こんにちは! 先に、ESGについてとりあげました。中で、とりわけ「Governance(企業統治)」は、株主 保護の色彩の濃いものであり、企業経営に対しては大きな負担になっている旨、お話しまし た。 今日は、このGovernance(企業統治)に関連してもう1点、情報をシェアしたいと思いま す。 ご存知の方も多いかも知れませんが、米国では、昨年8月に、米国最大規模の経営者団体 「ビジネス・ラウンドテーブル」が「脱・株主第一主義」を宣言している、ということで す。発表された宣言では、尊重する利害関係者(ステークホルダー)の優先順位として、➀ 顧客、➁従業員、➂取引先、➃地域社会、⑤株主の順に挙げ、株主利益は5番目に位置づけら れたのです。 50年近い歴史を持ち、1997年には「株主第一主義」を宣言した同じ経営者団体が、22年 後には「脱・株主第一主義」に転じたことになります。株主資本主義や米国型経営が、大き な転換点を迎えていることを物語っています。 本来日本の経営は、「三方良し」を柱とした「理念経営」が基本であったと思います。 因みに、「三方良し」とは、「売って良し(売り手満足)、買って良し(買い手満足)、世 間良し(社会に貢献)」のことを言います。近江商人の経営哲学として有名ですが、現在で は、「日本的経営」の中心的な経営哲学とされています。 しかし、戦後、米国型の経営スタイルを追随し、バブルが弾けるまではよかったのですが、 結果的にはそれが一因となり、日本企業の相対的劣化が進み、現在にまで至る、と言われて います。 最近、まだ少数意見かもしれませんが、「脱・米国型経営」が叫ばれ始めています。アフタ ーコロナでもあります。日本においても、「三方良し」の精神、「二宮尊徳」の精神を復活 させ、日本企業の再興を図るのに絶好のタイミングが訪れているのではないでしょうか? <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/

12)コーヒーブレイク:日本企業が陥っている”三大疾病”

みなさん、こんにちは!  最近読んだビジネス書から得た情報を1点、シェアしたいと思います。「日本企業が陥って いる〇〇」というのは結構よくありますね。今回の情報は知らない人も多いのではないかと 思います。 三大疾病とは、➀オーバー・アナリシス(分析過剰)、➁オーバー・プラニング(計画過 剰)、➂オーバー・コンプライアンス(法令順守過剰)の3つです。 日本の企業、特に大手企業ではピッタリ当たっているような気がします。私はこれにもう一 つ加えます。「オーバー・コントロール(管理過剰)」です。微に入り細に入り、上司が部 下の仕事に立ち入り管理するもので、別の言葉で、「マイクロマネジメント」ともよく言わ れます。 この4つ目は中小、零細企業でも結構ありそうですね。 いずれにしても、これらは、一言で言えば「高度成長時代のマネジメントスタイルの名残」 と私は思っています。「オールドタイプのマネジメント」と言ってもいいでしょう。 今はアフターコロナの時代。サバイバルをかけて、「ニュータイプのマネジメントスタイ ル」を是非探求していきたいと考えています。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/

11)ありたい姿(ビジョン)とビジネスモデル

みなさん、こんにちは! 「ありたい姿」(ビジョン)を描くときの基本と言ってもいいようなものに、ビジネスモデ ルがあります。このビジネスモデル、ご存知の方も多いと思いますが、簡単にご紹介しま す。 ビジネスモデルは、 ビジネス システム(顧客に商品やサービスを提供し、喜んでいただくた めの、仕事のしくみ)と収益 モデル (お金のながれ)の2つの要素からできています。そこ で、この2つのことばから切り取った「ビジネス」と「モデル」を組み合わせ、「ビジネス モデル」と呼ばれています。 ビジネスモデルを可視化するものに「ビジネスモデルキャンバス」というツールが ありま す。米国発のものです。商品やサービスの流れとお金の流れの全体が同時に俯瞰できるの で、大変便利なものです。米国では盛んに使われているようで、日本でも現在は大分普及し ているかもしれません。 「ありたい姿」を可視化するツールを探している方には、このビジネスモデル(キャンバ ス)を 活用することをお勧めします。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/

10)ビジョンには2つあります

みなさん、こんにちは! 「ビジョン」という言葉はよく知っていると思います。ただ、人によって言っている内容が異な ることがあるので要注意です。実を言えば私自身も、以前はあいまいでした。 「ビジョン」には2種類ありまして、一つは、経営理念の構成要素の一つである、「あるべ き理想の姿)」のことです。以前、パーパス(存在意義)についてご説明しましたが、厳密 に言えば、「パーパスの拠りどころ」なるものが「ビジョン」と言われています。私の場合 は、ほぼ同じものと考えています。 航海中に方向を知ることができる北極星によく例えられます。 もう一つのビジョンは、例えば3年後にどういった姿を目指したいのか、といった「ありた い姿(目指す姿)」のことです。この場合のビジョンは3年後のゴールなので、数値目標 (売上や利益など)や実現に向けての課題(顧客開拓、商品開発など)をセッ トにした、具体的なものでなくてはならないというのが私の考えです。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/

9)企業理念vs経営理念

企業理念と経営理念のちがい、ご存知ですか? 同じようなものと考えている方が多いので はないでしょうか?  さきの コラム4) にて、少し触れました。おさらいを兼ねて述べると、「理念経営」の中心 になるものが「企業理念」ですね。その構成要素の1つに「経営理念」があります。 「経営理念」とは、創業者が経営上最も大切にしている「哲学」や「価値観」のことです。 分かりずらい方は、HP本文6頁の図、 「企業理念・ビジョン・戦略」 をご欄になっていただ くとよくわかると思います。本タイトルの「企業理念」や「経営理念」のみならず、「ビジ ョン」についても、あるべき姿(理想)のことを「ビジョン」という人もよくいますね。 こういったビジネス用語は米国発が多く、翻訳者により微妙に違いが出ることが原因ではな いかと思っています。きちんと経営を学ぼうとしている方にとっては、要注意ポイ ントでしょう。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/

8)コーヒーブレイク:最近目立ってきた「ESG」とは

最近、日本のマスコミでにわかに取り上げられるようになった「ESG」、何かご存知でしょ うか? 本日の日経の第一面のトップ記事でも取り上げられていましたので、私の方からも 簡単にコメントしたいと思います。 ESGとは、一言でいえば、投資家の保護のための指針です。Eは環境( E NVIRENMENT)、S は社会( S OCIAL)、Gは企業統治(CORPORATE  G OVERNANCE) です。 地球環境資源を守ったり、社会対する不公正や企業の不正経理などを抑止する、といった目 的があります。株主や機関投資家を不正なリスクから守ろうとするものでもあります。 私が注力したいのは、Gの企業統治です。私がまだベンチャー企業に勤めていた2006年こ ろ、「内部統制法」(企業統治のための具体的なシステムのことです)として米国から導入 されたという記憶があります。 不正経理の常習犯のような企業には有効かもしれませんが、「三方良し」の精神で経営して いる企業にとっては、余分な仕事が結構増えて、経営者には大きな負担となりかねないもの です。 外圧的に「あれするな、これしろ」といった規制をすることになり、本来自発的に活動しよ うとする「企業の自由な精神」を劣化させる可能性があります。 一流の経営学者も、「この法律が日本の経営をだめにする」と言っていたのを記憶していま す。理念経営の目指す理想の姿とは、真逆になる可能性が大きいと思います。 もう1つ、共有したい情報として、日本では投資家保護の動きがまだありますが、本場の米 国では、リーマンショックを経て、最近、「今までの投資家最優先は止めよう。従業員をも っと大切にしよう」といった動きがあるようです。 何が正しく何が正しくないか、我々はしっかりウォッチしていく必要がありそうですね。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/

7)行動指針と経営指針

「行動指針」については多くの方がご存知と思います。リッツカールトンのクレドが有名で すね。私は「組織全員のとるべきマインド(姿勢・習慣・態度)」と定義しています。「私 たちは、こういうマインドで日々の仕事をしています」ということです。もちろん、社長や 役員も守らなければなりません。 一方、「経営指針」は、会社経営の責任をもつ、社長や経営幹部が守るべき「行動指針」と いえるでしょう。これは、「経営の羅針盤」とでもいえるものです。「経営マインド」、 「経営判断基準&経営コンセプト」、「経営ルール」の3点セットです。(興味のある方 は、『ビジョナリーカンパニー』をご覧になってください) 昨今のビジネス環境の変化は、非常に激しいものがあります。こういった時にこそ、ブ レない経営のかじ取りが必要です。経営の羅針盤としての「経営指針」の価値を、見直す必 要があるのではないでしょうか?   <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/

6)コーヒーブレイク:「PdCa」vs「PDCA」

今回、「コーヒーブレイク」とタイトルに入れています。理念経営とは直結していないもの の、大いに関連しそうな情報、最近のビジネス関連でのトピックス的な情報を、皆さんと是 非シェアしたい場合のコーナーです。 さて、「PDCA」は、多くの方はご存知でしょう。プラン(計画)、ドゥー(実行)、チェッ ク(反省)、アクション(改善/歯止めなど)のことです。仕事で成果を出すための、仕事の 進め方の基本となるものです。マネジメントサイクルともいいます。 では、「PdCa」とは一体何なのでしょうか? これ、実はつい最近読んだ経営の書籍で仕入 れたものです。是非みなさんと共有したくなり投稿した次第です。 これは、行政、とくに全体主義的な行政の仕事の進め方が関係しています。もちろん、一般 企業でも独裁的なトップの場合は当てはまると思います。 通常「PDCA」では、主体はすべて我々です。しかし、「PdCa」では、PとCはトップ が主体で、dとaが我々です。トップは、計画はやたらと大きなこと、ときにはやろうとも思 っていないことも取り上げます。また、Cはやたらとマイクロマネジメント(重要でもない 些細な事まで細かくフォローすること)をします。そんなトップでしたら、普通の従業 員は当然やる気をなくし、その結果、dやcは小さくなるのも道理といえるでしょう。 何かご参考になればと思います。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/

5)パーパスって、ご存知でしたか?

「パーパス」、いきなり横文字で申し訳ない。もちろん、ご存知の通り「目的」という意味 でもありますが。ここでは「経営」用語として扱います。最近、経営で使う言葉として「パ ーパス」に関心が高まっています。日本語では「存在意義」のことです。 具体的には、「自社の強みを活かすことで、世界や世の中の問題点の解決に貢献できるこ と」をいいます。なぜ最近注目されているか?、ですが、現在の会社組織では、従業員の構 は、世代や、国籍、ワークスタイル(働き方)など、多様化の一途です。 こういった中で、会社組織としてのあるべき姿、理想の姿を設定することは、全員経営を目 指すためには大変重要になります。単なるビジョンや目標では、全員が共鳴することは難し いですが、パーパスでしたら、全員が共鳴し、志を一つにして協働していくことが可能とな るのです。 <TOPページへ> https://rickrinen.blogspot.com/