80)経営戦略について(その9:戦略策定の基本ステップ)

みなさん、こんにちは!

経営上の解決すべき課題に対して、「戦略を具体的に策定するための、基本ステップ(手

順)」について、確認したいと思います。

以下は、『シンプルな戦略』(山梨広一著)等を参考に、私なりに整理したものです。


❶経営課題の目的の明確化

まず、方向性を間違えないようにするため、戦略を通じて達成すべき、目的や目標を、明確

にします。たとえば、「商品開発」であれば、「どんな商品(What)を、何のために

(Why)、開発するのか」といったことを、きちんと決めます。山登りで言えば、「目指

すべき山頂」を明確にする、と言うことです。


❷前提条件の再確認

課題解決の前提条件(費用や期間、許容される解決策の範囲等)を、前もって、明確にして

おきます。戦略を策定してから、前提条件を満足しないがために、やり直しをする、といっ

た無駄を省くためです。


❸組織を取り巻く経営環境の分析と洞察

「市場環境(顧客)や競合」の分析、「グローバル環境(政治、経済、社会、技術面

等)」の分析を行い、大きな変化や動向(トレンド)を明確にします。

「山登り」で言えば、「現在地から山頂にいたるまでの地形(川や谷などの有無)や天候

(晴れか、雨か、雪か)を調べ、それらに備え準備をする」といったことです。


❹課題の抽出

「山登り」で言えば、現在地から、目的地である山頂に到達するために、解決すべきこと

全てが、課題となります。その中から、重要な課題を選択します。目的(山頂に到達する)の

8割程度が解決できるだけの課題に絞ります。「選択と集中」です。


❺解決の方向性のアイデア出し

選択した重要な課題(複数個)を整理し、解決の方向性(山の登り方)のアイデアを出しま

す。山の登り方には種々あるはずです。複数の登り方(アイデア)を出し、どれが良いか

を、評価選択します。

❷で確認した、「前提条件」が、その際の評価基準となります。条件を満足しない「登り

方」は、不採用となります。よい「登り方」が見つかるまで、❹から❺をくりかえします。


❻重要なアクション(戦術)の策定

選択した「登り方」に沿った方向で、重要なアクション(戦術)を策定します。


❼1つの戦略としてまとめる

❶から❻までを、経営課題の目的を達成することができる、1つの戦略としてまとめ上げる。

とくに❺は、戦略の質を高めるために、極めて重要です。

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