89)「ビジョン」について(その8:課題抽出方法①、SWOT分析の活用)より具現化を確実に!
みなさん、今日は!
「ビジョン」を具現化するためには、「どのように具現化するのか」といった戦略(展開戦
略と呼んでいます)が必要です。より効果的な戦略を策定するためには、「経営目標」と
「ビジョン」具現化のために必須の「経営課題」を明確にする必要があります。「経営課
題」が明確になれば、「戦略」をより的確に策定することができるからです。
私としては、「2つの方法」が有効と考えています。
「SWOT分析活用法」と「要件法」(私のオリジナルです)の2つです。
まず、「SWOT分析活用法」について述べます。皆さんよくご存知と思います。
「ビジョン」は、環境変化が比較的少なく、現状の延長上で考えられる、例えば1年後とし
ましょう。
自社として、「1年後のビジョン」を実現しなければならない、といったケースです。
まず、1年後の自社の事業にとっての「チャンス(O)」と「脅威(T)」に該当するもの
を、それぞれ1つづつ(話をシンプルにするため1つとします)、リストアップします。
次に、1年後のビジョン実現に向けて、自社の保有する「強味(S)」と「弱み(W)」をそ
れぞれ1つづつ、リストアップします。
そして、「チャンス」と「脅威」のグループと、「強味」と「弱み」のグループとで、クロ
ス(交叉)させます。「4つの組み合わせ」ができます。4つの「課題」候補ができます。
例えば、「パン屋」を経営しているとします。「円安傾向」にあり、輸入している小麦の材
料費が高騰しています(脅威)。美味しいパンをつくるノウハウを豊富に持っています(強
味)。この場合、「課題」として、例えば、「材料費値上がり分を十分に吸収できるだけの
画期的な美味しさのパンを開発すること」といったものが、「課題」の一つとなります。
この場合、4つの課題が形成されますが、実際にはより多い課題が形成されるのが一般的で
す。そこで、実践的な「課題の絞り込み方法」をご紹介します。「提供する価値」と「競争
優位性」へのインパクトが大きいものから優先して絞り込むことです。上述の「パンの開
発」の場合、両者にインパクトがありそうですので、課題に取り上げる価値があるかもしれ
ません。
この「SWOT分析活用法」(厳密には、「SWOT分析」と「クロスSWOT分析」の組み合わ
せですが)は、シンプルですので、一度試してみてはいかがでしょうか。
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