87)「ビジョン」について(その6:しくみによる差別化、RPV理論)

みなさん、こんにちは!

ビジネスモデルで、「顧客と提供価値」がポジショニング、いわゆる、「差別化」と言う点

で重要であることは既に述べました。これだけでは、比較的容易に模倣されてしまいます。

そこで、模倣回避のためにも、「経営資源」やその「使い方」といった、いわゆる「しく

み」づくりが不可欠であることも、すでに述べました。

この「しくみ」というのは、どのような「お客様」に、製品を通じてどのような「価値」を

提供するのか、といったことを支えるものです。

その「しくみ」づくりのために、ここで「RPV理論」を簡単にご紹介いたします。「イノベ

ーションのジレンマ」で有名な、マイケルポーター教授の理論です。

「R」は、経営資源(Resource)です。能力(人材)、資産(モノ、カネ、情報等)、技術

などがあります。「P」は、「使い方」や「活動」(Process/Activity)です。「パターン化

された活動」、「活動方針」、「ルール」などです。「V」は提供する価値(差別化)

(Value)です。「食べ物」でしたら、「非常に美味しい」、「ここにしかない」、「大変値

打ち」など、可能なものから自由に選択できます。

以上の、「R」、「P」、「V」を組み合わせるのです。例えば、「レストラン」としましょ

う。「R」は、「味をつくる能力」、「P」は、「メニューを工夫する」、「V」は、「非常

に美味しい」にします。お客様は、なぜ「非常に美味しい」のか分かりませんし、競合も簡

単には模倣できません。

この組み合わせで、さらに、Pに「食材にお金をかける」を追加するとします。

ますます美味しくなるはずです。そして、模倣はさらに困難になるわけです。

この「RPV」理論は、結構実践的であり、応用が効くので、大変役に立ちます。

もっと専門的に学びたいという方には、「ストーリーとしての競争戦略」楠木健著(東洋経

済新報社)を、是非お勧めしたいと思います。

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