25)理念経営の本質‐その2:矛盾こそが発展のエネルギーの源泉

 みなさん、こんにちは!

台風も東よりにそれ、ここ東海地方はほとんど影響がありませんでした。ほぼ秋晴れでした。

さて、「理念経営の本質」で、「矛盾こそが発展のエネルギーの源泉」と述べましたが、もう少し具体的に補足させていただきたいと思います。

企業組織やとりまく環境の変化はますます激しくなる一方です。絶えず動く現実のなかで、我々、日々の仕事に取り組んでいます。

たとえば、製造業としましょう。商品開発をしますが、競争力を強化するため、いかに付加価値をあげるか、また同時に、コスト低減も重要な要素です。簡単には両立は困難です。これが、解決すべき「矛盾」となります。

ご存知のように、マイケルポーター教授の競争戦略では、付加価値向上(差別化)と、コスト低減(コストリーダーシップ)は、両立は困難とし、どちらかを選択することが推奨されています。

たとえば、大手はコスト低減を、中小は付加価値向上(差別化)が基本となっているようです。これでは、矛盾の解消にはなりませんし、どこの企業でも同じような決定をするため、発展は多くは望めません。

皆さんご存知と思いますが、「ブルーオーシャン戦略」というのがあります。既存市場(レッドオーシャン)の中で、他社がやっていない領域(ブルーオーシャン)で新たなビジネスを展開する考え方です。この「ブルーオーシャン戦略」は、「スマート(付加価値を高める)・リーン(コスト低減)戦略」の1つといわれています。余分な機能やサービスは削り(コスト低減)、必要な機能やサービスはさらに強化したり、追加したりします(高付加価値化)。

このように、単に「案A」か「案B」かと、外から見ているだけではなく、それぞれの案に深く関心をもち、、矛盾する関係性の仲に入り込み、本質を捕らえることで、両方を生かしながら、第3の案を打ち出すことができるのです。これが、「矛盾の解消」です。

単に「案A」と「案B」を外側から、論理的に比較する、という発想だけでは発展は期待できません。「ブルーオーシャン戦略」や「スマートリーン戦略」といったような、柔らかな考え方や発想が求められることにはなります。

以上より、「矛盾こそが発展のエネルギーの源泉」といえるのではないでしょうか?   ここでさらに実行に移る決断を可能にするのが、「企業理念」であり、「人間尊重の哲学」ということになります。

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